三菱ケミカル22秋冬婦人服地/改めてサステをPR/ほぼ19年度並みに回復

2021年11月18日 (木曜日)

 三菱ケミカルは22秋冬の婦人服地で、トリアセテート「ソアロン」のサステイナブル特性のPRを改めて強化する。トレンドが多少フェミニンな方向に向かうとの見通しを踏まえて開発したプロモート素材群を重点的に投入する。

 22春夏、秋冬に向けては、これまでのナチュラル、リラックスから光沢のあるサテン、落ち感のあるドレープ素材のようなフェミニンな方向に振れるとみており、この線に沿って開発した商品群とソアロンのサステイナブルな物性をPRする。

 ウールのトップミックスのような表面感を持たせた「エレコフ」、膨らみ感やフィブリル調の表面感が特徴の「ソアトリュフ」を前面に打ち出すほか、輸出には販売好調が続くソアロン100%「ソアロンTIS」、ソアロンと再生ポリエステルとの複合素材を売り込む。

 ソアロンのサステイナブル度を示す指標「ソアグリーン・プログラム」を導入。生地生産のあらゆる工程で環境負荷を特定してから、社内規格により定量化し3段階で生地のサステイナブル度を示す同社独自の基準で、生地を生産する際にどの程度、環境に配慮しているのかを開示し、サステイナブルなソアロンをPRする。

 婦人アウターだけでなく、巣ごもり需要を開拓するため手洗いができるソアロン薄地織物、上品な光沢、シルキータッチが特徴のランジェリーやユニフォーム(レディースブラウス)向け商品群、メンズセットアップ狙いの織物なども充実させた。

 この間、リアル展の開催を見送りウェブ展の開催にとどめてきたが、来年2月の「プルミエール・ヴィジョン」に出展するほか5月には例年通り東京で展示会の開催を計画する。

 新型コロナウイルス禍に伴う苦戦で2020年度は2桁%の販売減となったものの、21年度は「19年度並みに近い水準まで戻せる」との手応えを示す。