三菱ケミカルHD/50年にカーボンニュートラル実現/30年度でGHG29%削減

2021年10月28日 (木曜日)

 三菱ケミカルホールディングス(HD)はこのほど2050年のカーボンニュートラル実現に向けた方針を策定した。30年度までに温室効果ガス(GHG)の排出量をグローバルに29%(19年度対比)削減。製造プロセスの合理化、バイオマス原料の活用やCO2の原料化といったイノベーションの実装、植林などによるカーボンオフセットなどを通じ50年までにGHG排出量を実質ゼロに減らす。

 カーボンニュートラル目標を達成するため、30年度までにおよそ1千億円の設備投資を計画。30年度までに世界ではGHG排出量を19年度対比で32%以上、日本では13年度対比で43%以上それぞれ削減する。

 エネルギー転換を計画しており、30年度までに国内事業所・工場において再生可能エネルギー・LNGなどの発電を導入し、石炭火力発電からの脱却を目指す。

 GHG排出削減と事業成長を両立させるため、22年上半期から社内炭素価格制度を導入。研究開発の投資判断にも制度の対象を広げ、事業ポートフォリオ戦略の指標として活用する。

 22年度上半期中に国内事業所・工場で生産される全製品について、カーボンフットプリントを速やかに算定できる体制を確立する。