三菱ケミカル/独MFEを増設/使用済みフィルムも再利できる工場増設

2021年10月07日 (木曜日)

 三菱ケミカルはグループ会社である三菱ケミカルポリエステルフィルム(MFE、ドイツ)でポリエステルフィルムの生産能力を増強する。設備投資額は約1億1千万ユーロで、2024年末の完成を計画する。

 MFEは工業用途やラベル用途といった高機能ポリエステルフィルムを顧客からの要求に合わせてカスタマイズする技術開発力に強みを持ち、欧州市場では高いシェアを持つ。

 グローバルなポリエステルフィルムの市場成長率は5%程度で推移している。MFEでは顧客の旺盛な需要を充足させるため、グループの他拠点からの調達や既存設備の効率的運用で対応してきた。今後も堅調な需要拡大が見込まれることからこのほど増設を決定した。

 高機能ポリエステルフィルムとしては世界最大規模となる年産2万7千トン規模の新系列をMFEに新設する。

 最新省エネ設備の導入などで生産能力を引き上げる一方、工場全体としてのCO2排出量削減も目指す。

 顧客や消費者から回収した使用済みポリエステルフィルムを原料として再利用することが可能な装置も導入し、循環型経済実現に向けた取り組みを加速する。