燃料電池車に採用 植物由来が評価/三菱ケミカル「デュラビオ」

2021年10月01日 (金曜日)

 三菱ケミカルのバイオエンジニアリングプラスチック「デュラビオ」がこのほどトヨタ自動車(愛知県豊田市)が昨年12月から販売している燃料電池自動車「MIRAI」のリアヒーターコントロールパネルに採用された。

 デュラビオは再生可能な植物由来原料イソソルバイドを用いたバイオエンプラで、耐衝撃性、耐候性、難燃性などの点で一般的なエンプラよりも優れた物性を持っているという。

 一般的なエンプラは自動車シートに含まれるアミンという物質により劣化することが知られているが、デュラビオは耐アミン性にも優れるという特徴を持つ。

 これらの特性が評価され、車載ディスプレイ前面板やフロントグリルなど自動車の内外装意匠部品での採用が進んでいる。

 デュラビオは内装材として求められる耐衝撃性や耐薬品性といった物性に加え、植物由来原料の素材である点がMIRAIのコンセプトと合致し今回の採用に至った。