リサイクルできるシート開発/三菱ケミカル
2021年09月29日 (水曜日)
三菱ケミカルはこのほどリサイクル性に優れた耐熱二軸延伸ポリスチレンシート(耐熱OPSシート)を開発し、量産体制を整えた。
OPSは軽量ながら強度があり透明性や成形加工性にも優れているため、弁当容器のふたなど食品包装容器として広く使われている。
OPSを成形加工する工程では、シートを打ち抜く際に端材が発生するため、従来から原料としてリサイクルする取り組みが行われてきた。
しかし、電子レンジで使用できる耐熱性の高いOPSは端材を溶かしても混ぜ合わせにくいため再シート化が難しくリサイクルに適さないという課題を抱えていた。
同社は原料メーカーとの共同開発に取り組み、顧客の製造工程内でリサイクルが可能な耐熱OPSを開発。複数の顧客とサンプルワークを進め、一部で採用も決まっている。今後も顧客の使用時におけるリサイクルにも配慮した製品設計に取り組むことで、SDGs(持続可能な開発目標)の達成や持続可能な社会の実現に貢献していく。