三菱ケミカル/「グリーンKTF」発売/植物由来原料を導入

2021年08月10日 (火曜日)

 三菱ケミカルはこのほど植物由来原料を用いた透湿性フィルム「グリーンKTF」の販売を開始した。この新商品は同社独自の製法で開発した世界的に見てもユニークな製品だ。

 KTFは天然物由来の炭酸カルシウムと石油由来のポリエチレンを主原料とする微多孔質のフィルム。水蒸気より大きく水滴よりも小さい孔径を持つことで、湿気は通すが水は通さないという性質を持ち、主に紙おむつをはじめとする衛生材料のバックシートや高機能防護服の基材などに使われている。

 近年、アジア地域などの発展に伴い需要が増加しており、今後も堅調に推移することが見込まれている。

 グリーンKTFは従来のKTFと同等の性能を持ちながら、植物由来ポリエチレンを原料に用いることで製造時のCO2排出量を約30%削減した。一方の原料の炭酸カルシウムを含めると、約9割が天然物由来となっている。