モリリンの上海法人/生地内販で備蓄品訴求へ/内販向けOEMは前年超へ

2021年07月08日 (木曜日)

 【上海支局】モリリンの上海法人、上海茉莉林紡織品が、中国内販の強化に取り組んでいる。生地事業では、ネット通販ブランドなどの短納期ニーズに応えるため、日本製の備蓄品を充実。製品OEM/ODM事業は、生地一貫の提案力を武器に、地場ブランドや日系ブランドを開拓している。今年下半期の売上高は前年を上回りそうだ。

 生地内販の売り上げは今年上半期、前年同期に比べやや減った。日本製と中国製のバイオーダーを中心に手掛けるが、ネット通販ブランドや、ネット通販に力を入れる実店舗主力のアパレルの顧客は短納期を求めており、対応が難しくなっている。

 そこで取り組んでいるのが、生地の備蓄だ。尾州産地などの「仕入先メーカーと協力し、備蓄品を増やしている」と、章可為総経理は話す。8月に開かれる「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2021秋」でも、日本製備蓄品を中心に打ち出す。

 カットソーがメインのOEM/ODMは、前年同期並みだった。地場の高級レディースや、日系スポーツブランド向けは健闘している。生地一貫の提案などが、こうした顧客から評価されており、「まだ伸ばせそうだ。今年後半は去年を上回りそう」(章総経理)と言う。