三菱ケミカル/高耐熱CFRPを開発/300℃でも物性低下せず

2021年06月22日 (火曜日)

 三菱ケミカルは、ベースにフェノール樹脂を使用した炭素繊維複合材料(CFRP)を開発した。300℃でも物性が低下しない高耐熱性を実現し、これまで解決が難しかった顧客課題へのソリューション提案を可能にした。既に一部の顧客で採用が決まっている。

 CFRPは高熱伝導性、高剛性、軽量性などに優れ、航空機や自動車をはじめとするモビリティー用途、産業機械用途を中心に利用が進んでいる。ただ汎用性が高いエポキシ樹脂をベースにしたCFRPは耐熱性が100~200℃のため、多様化するニーズに対応できていない面があった。

 新開発した商品は耐熱性が大きく向上しており、耐熱部材などでの採用拡大が期待できるとしている。同社は「多様化・高度化する顧客の要望に応える複数の新製品の開発を進めている」とし、今後も最適なソリューションをタイムリーに提供する。