JFWO/オンラインで出展者を支援/テキスタイルのビジネス機会創出

2021年05月17日 (月曜日)

 日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は13日、オンライン上でビジネスマッチングを促すポータルサイト「JFWテキスタイル・オンラインサロン」(JTO)を開設した。25日に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開幕する素材見本市「プレミアム・テキスタイル・ジャパン」(PTJ)と連動し、計65社・698点のテキスタイルを紹介。リアル展をサポートするデジタルツールとして、今後は多言語対応や産地情報の発信など、内容を随時更新する。

 JFWOが主催するテキスタイル商談会において、今回はPTJの出展者を対象にトレンド&インデックス展示申請素材の画像を集積した。JFWOの川島朗テキスタイル事業統括ディレクターは「新型コロナウイルス禍でバイヤーの移動や商談のアポイントが制限される中で、オンラインを活用したビジネス機会の創出したい」と話す。

 オンラインの掲載期間は1年で、初年度は出品料を無料とする。会員登録やログインする必要はなく、よりオープンな形で素材を検索することができる。高精細の生地画像を平置き、拡大、ドレープのある形で見ることが可能。企業名や生地の特徴、産地の名称、サステイナブル対応などで検索することもできる。

 マッチングを主体とするため、生地の販売機能は付いていない。バイヤー目線でサイトを構築したことで「効率性を重視した」と説明する。欧州の素材見本市「ミラノウニカ」「プルミエール・ヴィジョン」もオンラインで生地を発信しているが、会員登録や事前のチェックが必要で、ストレスを感じるバイヤーも多かったと言う。

 高精細の画像を掲載することで「生地のコピー問題が発生するかも知れない。それでもオンライン展のメリットは大きい」(川島氏)とした。今後は「インターテキスタイル上海」「ミラノウニカ」に参加する企業をJTOで支援することで、産地のニュースや生地の製作動画を盛り込む予定だ。

 今月25、26日に行うPTJには、国内71、海外3件(イタリア、韓国、トルコ)の計74件が出展する。出展者やバイヤーなど、開催への期待が大きいことからリアル展の実施を決めた。生地の展示に加え、有力産地やサステイナブルについての基礎講座、産地レクチャーといったセミナーも用意。定期的な換気や看護師の常駐、さらに最大滞留人数を設定し、感染症対策を徹底する。