上海服装行業協会・沈群秘書長に聞く/「上海ウィーク」の成功は都市の実力と切り離せない

2021年05月12日 (水曜日)

 4月上旬に開かれた「上海ファッション・ウィーク」は、かつてない盛り上がりを見せた。上海服装行業協会・沈群秘書長は、同イベントの成功は上海の経済、文化などの実力と関係していると話す。沈秘書長に、ショーや協会の方針などを聞いた。

  ――今回の上海ファッション・ウィーク(以下、上海ウィーク)は大変盛況でした。海外で新型コロナウイルス禍の影響が続く中、世界で唯一のファッション・ウィークになりました。

 上海ウィークの成功は、国際都市、上海の実力と切り離せない関係にあります。上海の経済、歴史、文化の総合力があってこその成功です。海外のファッション・ウィークが正常に開けない中、ディオールなどの海外ブランドがショーを行ったことも、今回盛り上がった要因になりました。

  ――上海ウィークはかつて困難な時期もありました。

 各都市でファッション・ウィークが乱立したことなどで低迷したこともありましたが、上海万博が行われた2010年から年々良くなっています。上海ウィークと同時期に開かれる公認のショールーム展は10会場もあり、アジア最大規模です。上海ウィークがもたらす経済効果はとても大きいです。

  ――上海服装行業協会はどんな団体ですか。

 1986年に設立したアパレル関連企業の協会です。かつて会員企業数は千社を超えましたが、90年代の国有企業改革や上海の環境対策や運営コスト上昇で繊維工場が外地に移ったことで、現在は320社になっています。「会長企業」の東方国際、「副会長企業」の27社、「理事企業」の84社、会員企業の208社で構成されています。

  ――東方国際の幹部だった沈さんは昨年末、秘書長(実務のトップ)に就任しました。抱負は。

 協会は会員企業の会員費で成り立っています。それに見合ったサービスを提供していきたいです。3月に開かれた「インターテキスタイル上海」への視察団の組織や、生地・副資材企業と会員企業のアパレルブランドとのマッチングなど、新しい取り組みも始めました。会員企業の役に立つ協会を目指します。