インターテキスタイル上海の「ジャパン・パビリオン」/サステや多様な加工訴求/生地商社ブースにぎわう

2021年03月22日 (月曜日)

 19日に閉幕した「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2021春」の「ジャパン・パビリオン」に出展した生地商社のブースは、会期の3日間ともにぎわった。各社は小ロット・短納期ニーズに対応する備蓄品をメインに、トリアセテート繊維使いやサステイナブル素材、さまざまな加工を打ち出し、来場者を引き付けた。

 サンウェルは、トリアセテート繊維や、再生ポリエステルなどのサステイナブル素材使いをアピールした。トリアセテート繊維使いは引き合いが多いことから、中国での備蓄販売を始めている。

 双日ファッションは、日本製と中国製の備蓄による小ロット対応サービスを訴求。起毛、ワッシャーや防水、抗菌などの加工を施した豊富なラインアップの生地を紹介した。新型コロナウイルス禍の後も小ロット対応を武器に、ネット通販ブランドの顧客開拓を順調に進めている。

 瀧定名古屋は、再生繊維やフッ素フリーの防水加工など、サステイナブル素材使いの出展に力を入れた。小口のネット通販ブランドの顧客が増えていることに対応し、中国での生地開発を強化し始めた。

 宇仁繊維は、ジャカードや再生ポリエステル、オーガニックコットンなどのサステイナブル素材使い、ストレッチやウオッシャブルなどのイージーケア性を持つ生地を紹介した。販売は回復しつつあり、現地ニーズに応える商品の開発を強めている。

 柴屋は、サステイナブル素材使いや、塩縮、ワッシャーなどのさまざまな加工を施した生地を出展した。新型コロナ禍後も引き合いが多いため、新規顧客の開拓にまい進する。

 植山織物は、独特の風合いを持つリネン・綿やコットン・シルクの平織り、ワッシャー加工でビンテージ感を出した綿100%のヘリンボンなどを打ち出した。

 桑村繊維は、ネット通販ブランドの開拓を狙って、綿100%のストライプやダブルジャカードの先染め織物を訴求した。