「インターテキスタイル上海」の近藤紡績所/特殊紡績糸使い訴求/米シーアイランド・コットンに関心

2020年09月28日 (月曜日)

 【上海支局】近藤紡績所は、23~25日に開かれた「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2020秋」に出展し、特殊紡績糸を使った生地や製品をアピールした。希少な「アメリカン・シーアイランド・コットン」使いの生地に関心を示す来場者が多かった。同社がインターテキスタイル上海に出展するのは、昨年秋展に続き2回目。

 アメリカン・シーアイランド・コットンを使った、艶やかで柔らかい海島綿の特徴が表れたニット製生地と、綿・ウール混紡糸による生地「フェグラス」を前面に打ち出した。

 アメリカン・シーアイランド・コットンは、米ニューメキシコ州の契約農家から提供を受ける希少な綿花を、日本本社の工場で紡績するもので、中国で独占的に販売している。糸売りを目指しているが、顧客の要望に合わせ、生地や製品での販売にも対応する。

 フェグラスは、生地で滑らかな肌触りを表現できる綿・ウール混紡糸を使った生地。日本本社の企画力と、中国・山東省青島に置く編み立て・染色と縫製の自社工場を活用するODM/OEMを提案した。

 昨年の出展により、生地開発など複数の案件が動き出した。今回認知度をさらに高め、実商売に結び付けていく構えだ。

〈「インターテキスタイル上海」/無人展示コーナーを設置/海外出展者向けとして〉

 【上海支局】23~25日に開かれた「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2020秋」は、新型コロナウイルス禍で出展が難しい海外企業向けに無人展示コーナー「ハイバード ショーケース」を設けた。日本、韓国、台湾、フランス、ドイツなどの27社が同コーナーに出展した。

 各社ブースにノートパソコンと生地サンプルを置き、会社と生地を紹介する動画を流した。来場者は商談を希望する出展者のブースに名刺を残し、後日出展者から連絡を受ける。

 日系企業は東レと旭化成、東洋紡の3社が出展。東レはスエード調人工皮革「ウルトラスエード」、旭化成はキュプラ繊維「ベンベルグ」、東洋紡はグループ会社、日本エクスラン工業のアクリレート系繊維「エクスハイパー」をアピールした。