「インターテキスタイル上海」日系出展者/各社の初日商談数は前年超え/サステ素材の訴求目立つ

2020年09月25日 (金曜日)

 【上海支局】今日25日まで開かれている「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2020秋」で日系企業13社が出展する「ファイン・ジャパン」の初日商談件数は、多くが昨年秋展を上回った。各社は備蓄品による短納期・小ロットサービスの訴求に加え、サステイナブル素材のアピールに取り組んでいる。

 サンウェルの初日商談件数は350社を超え、過去最高レベルだった。豊島や桑村繊維、近藤紡績所なども昨年秋展を超えた。双日ファッションは昨年秋展並みだった。

 初日(23日)午前中の来場者の出足は例年に比べ鈍かったが、正午にかけて一気に増えた。ただ館全体の来場者数は、例年に比べ低調のようだった。

 一方、日系各社の来場者数は好調だった。今年3月に開催予定だった春展が新型コロナウイルス禍で中止になった反動とともに、日系出展者が大幅に減ったことで、日系出展者目当ての来場者が分散されずに、日系各社に集まる来場者がそれぞれ増えたことが背景とみられる。

 ファイン・ジャパンの出展者は今回、備蓄品による小ロット・短納期サービスに加え、サステイナブル素材を訴求するところが目立つ。サンウェルはトリアセテート繊維使いの備蓄品をメインに打ち出しながら、国連が提唱する「持続的な開発目標(SDGs)」をテーマに、リサイクルポリエステルなどを使った生地を訴求している。

 豊島は、中国内販の主力である布帛調高伸縮丸編み地「ワンダーシェイプ」とともに、オーガニックコットン「オーガビッツ」と、天然繊維の生地に廃棄食材を染料として活用する「フードテキスタイル」など、環境に配慮した加工を前面に打ち出す。

 瀧定名古屋や卓Edge、前多などもリサイクル素材を使った生地をアピールしている。