三菱ケミカル/欧州企業の炭素繊維リサイクル事業買収/投資額は数億円規模

2020年07月31日 (金曜日)

 三菱ケミカルは、スイスのグループ会社を通じて、ドイツで炭素繊維リサイクル事業を行う二つの企業の製造設備や営業権を取得する。サーキュラーエコノミー(循環型経済)推進の一環。投資額は数億円規模で、8月上旬をめどに手続きを終える。

 CFK社とcNXT社が持つ製造設備などの資産譲渡および営業権その他一切の権利義務の継承を行う方式を採用しており、株式を取得(子会社化)するものではない。

 CFK社は炭素繊維を使用したプリプレグなどの中間材を加工する際に発生する端材を、モビリティーを中心とする顧客から回収するネットワークとそれらをリサイクルする技術を保有。cNXT社はこれらのリサイクル製品の販売を行っている。

 三菱ケミカルは今年、炭素繊維プリプレグメーカーやエンジニアリングプラスチックリサイクルを手掛ける企業グループを買収しており、日本に続いて欧州でも炭素繊維と炭素繊維コンポジットの製造から製品回収、リサイクルまでのチェーンを確立する。