第56回藤備会/好調な業績で未来見据え/伊藤忠商事繊維カンパニー

2019年11月19日 (火曜日)

 伊藤忠商事繊維カンパニーは15日、三備地区の取引先と構成する第56回「藤備会」を福山市内のホテルで開いた。伊藤忠から諸藤雅浩常務執行役員繊維カンパニープレジデントらが出席し、約60人が参加した。

 諸藤常務執行役員は、3期連続の上半期の最高益更新や、通期の純利益の見通しに対する順調な進展に触れた。

 3月に株式公開買い付け(TOB)を実施したデサントは「韓国中心の利益構造から脱却するため、日本と中国の市場で事業を立て直す」と述べた。

 また、サステイナブル(持続可能)な素材の開発に投資しており、米ザ・ライクラ・カンパニーへの投資のほか、フィンランドで構築するセルロースファイバープラントを2021年から稼働させる方針を語った。

 姫井志朗藤備会会長(正織興業会長)は「伊藤忠グループの取り組みは、近江商人の“三方良し”の中でも“世間良し”につながり、“未来良し”を実現する。次世代ビジネスに目を向け、切磋琢磨して発展していきたい」と述べた。

 懇親会前には、亜細亜大学都市創造学部の後藤康浩教授が「急転するアジア情勢と日本企業の進路」のテーマで講演。米中貿易摩擦による経済への影響、日本企業に求められる課題を説明した。