ユニクロ/中国で100店舗休業/新型肺炎 影響は武漢市以外にも

2020年01月30日 (木曜日)

 ファーストリテイリングは29日、新型コロナウイルスによる肺炎の影響で、中国・湖北省武漢市を中心に約100拠点の「ユニクロ」店舗を休業していることを明らかにした。2019年12月末時点で、中国のユニクロ事業は計750店舗に拡大している。同社のコーポレート広報部によると「情報収集をしているが、営業再開の見通しは立っていない」と説明した。

 今月23日に武漢市内の公共交通がストップし、従業員が通勤できない店舗の休業を決めたが、新型肺炎の患者が増えたことで対象店舗を拡大。状況によっては「さらに休業店舗を増やす方針」とした。また、日本から中国への出張も原則禁止にしている。

 成長の軸足が海外に移っている同社にとって、想定外の事態が続いている。韓国での不買運動や香港の民主派デモが長期化する中で、今回の新型肺炎が発生。19年8月期の連結決算(国際会計基準)は、ユニクロ事業の海外営業利益が国内事業を上回っており、昨年10月の決算会見で柳井正会長兼社長は「世界中で(ユニクロが)受け入れられている」と述べていた。

〈春展開催が無期延期 新型肺炎のため/スピンエキスポ上海〉

 【上海支局】2月25~27日に上海市内で開かれる予定だったニット糸の展示会「スピンエキスポ上海」が、無期延期になる。主催者が27日に発表した。中国で新型コロナウイルスによる肺炎の影響が広がっていることに対する措置。

 3月には上海で、服地と副資材の国際展示会「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス」(11~13日)と、アジア最大級の床材見本市「ドモテックスアジア/チャイナフロア」(24~26日)が開催される予定だ。新型肺炎の影響が懸念されている。