豊島国際〈上海〉/生地と製品の内販に重点/19年は生地販売で成果

2020年01月22日 (水曜日)

 【上海支局】豊島国際〈上海〉が、生地と製品の中国内販に力を入れている。昨年の内販は生地の売り上げが前年をやや上回った一方、製品は前年並みだった。今年は日本本社との連携を強化し、スタッフのレベルアップに取り組むことで拡大を図っていく。

 生地の内販では、尾州と浜松の産地を活用したバイオーダー品と、中国に拠点を持たない日本の生地商の備蓄品、現地生産するバイオーダー品などを取り扱っている。昨年は内販顧客との商談のためにショールームを改装し、知名度向上のため、ホームページ(HP)も立ち上げた。

 HPでは、内販の主力素材に位置付けるオーガニックコットンブランド「オーガビッツ」と布帛調高伸縮丸編み素材「ワンダーシェイプ」、廃棄食材を染料として活用する「フードテキスタイル」の三つを訴求する。「特にワンダーシェイプの提案を強めている。成果はこれからだ」と横川司董事長は話す。

 一方内販向け製品OEMの19年売上高は、前年からほぼ横ばいだった。杭州(浙江省)の展示会に新規出展するなどしたことで「件数は増えたが、1社当たりのオーダー量が少なく、売り上げの大幅な拡大にはつながらなかった」(横川董事長)。

 今年も内販の拡大に重点を置く。営業スタッフの育成に引き続き力を入れながら、日本本社との連携を強め、グループの独自素材ブランドの打ち出しを強めていく。今年3月に開かれる「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス」では、出展ブースをこれまでよりもやや拡大し、サステイナブル(持続可能な)素材を中心に独自素材ブランドを訴求する予定だ。