三菱ケミカル/独・炭素繊維プリプレグメーカー買収/2月めどに株式を取得
2020年01月22日 (水曜日)
三菱ケミカルは、ドイツの炭素繊維プリプレグメーカー、シー・エム・ピー社の買収を決めた。スイスのグループ会社、ミツビシケミカルアドバンスドマテリアルズを通じて株式を100%取得する。炭素繊維複合材料事業の強化が狙い。買収は2月をめどに完了する予定。買収価額は非公表。
シー・エム・ピー社はハインスベルグに所在を置く。ユニダイレクション・織物プリプレグの高い製造技術を持ち、航空機・自動車用途を中心に多岐にわたる分野でソリューションを提供している。2019年12月期の売上高は1300万ユーロ。
今回の買収で三菱ケミカルは、プリプレグの生産に関して欧・米・日の世界三極体制を確立する。特にモビリティー分野で先端材料の採用が先行する欧州で、イタリア・モデアでのSMC(シートモールディングコンパウンド)製造設備増設に加え、炭素繊維複合材料の生産体制の強化を進める。
三菱ケミカルは、サーキュラー・エコノミー(循環型経済)の実現に向けた炭素繊維複合材料への期待を鑑み、グループの総合力を活用して、ユーザーへのソリューション提案力を強化し、KAITEKI実現を目指す。