高島ちぢみ/リブランディングが進展/国内外で早速の反響

2020年01月21日 (火曜日)

 「高島ちぢみ」のリブランディングが進展している。展示会でのロゴマーク刷新アピールで既存顧客から反響を得たほか、新規顧客開拓も進む。

 同ブランドは滋賀県・高島綿強織物産地として2012年に地域団体商標(地域ブランド)の認可を受けたもので、数多くのインナーや寝具製品に同ブランドのタグが貼付されるなど業界、消費者への浸透が進んだ。タグの発行枚数も着実に増え、同産地の生産数量も堅調な推移を見せていたが、ここ数年は苦戦が目立つようになっていた。

 この改善、反転に向けてリブランディングを決めた。その監修を依頼したのがアパレルのオールユアーズ(東京都世田谷区)。同社の原康人代表取締役兼ライフスペックディレクターと打ち合わせを重ね、「撚り、織り、染色加工を滋賀県高島市内で行ったもの」「織り幅より23%以上縮んだもの」といった製造基準を明確にするとともに、ロゴマークの刷新、販路設定や発信手法の明確化などを決めた。

 国内でのリブランディング発表の場として選んだのが、昨年11月に高島晒協業組合として初出展した「JFWジャパン・クリエーション(JC)」。2日間でスワッチ依頼を約40社(約200点)から得たほか、具体的な商談もあったという。大手生地商社との取り組みも始まりつつある。

 また、産地の既存顧客である複数のインナーアパレルからは、「早く新しいロゴマークを使わせてほしい」との問い合わせ、要望が寄せられている。同協業組合によると新ロゴマークは2月1日から使用可能となり、原則的には印刷物ではなくデータのみの提供になる。

 高島織物工業協同組合として出展した昨年9月の「インターテキスタイル上海」での海外顧客との商談も進展している。会期中に中国のブランドと商談した結果、展示会後に「高島ちぢみを使いたい」との連絡が入り、成約間近と言う。