三菱ケミカル 機能テキスタイルチーム/20春夏からスポーツに新素材/海外ニット生産増やす
2019年07月17日 (水曜日)
三菱ケミカルの機能テキスタイルチームは、トリアセテート「ソアロン」やポリエステルを主力にスポーツ、ユニフォーム、インナーの各用途に素材を販売しており、2018年度(19年3月期)はスポーツで苦戦を強いられたが、全体で前年並みの販売量を維持できた。19年度も前年並みを計画。スポーツ向けが好調な複合繊維「ベントクール」の海外向けを伸ばす。
同チームによると、18年度はユニフォーム、インナー向けは堅調だったものの、コンプレッションウエア向けが低迷するなどスポーツで苦戦を強いられた。
19年度もスポーツ市況の先行きに懸念を示すが、20春夏からストレッチ素材のような使い方ができる新素材を投入しててこ入れを図り、輸出市場でベントクールの拡販に取り組む。
ベントクールはスポーツインナーやインナー向けの販売が好調で、18年度は前年度比50%の拡販(数量ベース)を達成した。「国内市場にはほぼ浸透させられた」とみており、今後は輸出市場の開拓を改めて強化することで一層の上乗せを目指す。
シャツ向けに販売するスポーツニットの海外生産拡大にも意欲を示し、中国生産を先行させたベントクールや常圧カチオン可染ポリエステル「AHY」、遮熱繊維「ソルシールド」によるオペレーションを台湾やASEANにも広げる。