三菱ケミカル 19秋冬「ボンネル」/マイクロ・抗ピル前面に/「L100」を導電テープへ

2018年12月18日 (火曜日)

 三菱ケミカルはアクリル「ボンネル」の19秋冬で、マイクロ・抗ピル「フェーデ」の商品ライン拡充を進めるとともに制電アクリルの標準装備化を顧客に促し、これら独自素材群の拡販を計画する。

 同社によると、昨年の厳冬の影響で仕込みが活発だったため、18秋冬の国内商戦が順調に推移したほか、低迷していた輸出も回復したため、2018年度上半期は国内販売で微増、輸出で大幅増を達成したと言う。

 特に、アンチダンピング課税後、落ち込んでいた対中輸出がようやく底打ち。フェーデを輸出市場には「ミヤビ」ブランドで打ち出しており、この間、中国勢に取って代わられていたのがミヤビに回帰する動きが見られる。

 19秋冬に向けては国内外でフェーデ、ミヤビを重点的にプロモートする。大手アパレルやSPAでの採用実績を既に重ねており、引き続きインナー・肌着中心の拡販を計画する。

 制電「コアブリッド」や高機能導電「L100」による企画提案を強化している。L100では昨年、18秋冬向けにセーター用リンキングで提案。19秋冬では、織物やニットにも使えるよう導電テープで提案し、用途をユニフォームやスポーツへも広げたいと考える。

 先週くらいまで続いた暖冬による売れ行き不振に懸念を強めているものの、フェーデ、ミヤビへの引き合いに手応えを強めており、19秋冬でも国内販売、輸出を「ともに伸ばしたい」と意欲的に19秋冬商戦に臨んでいる。