伊藤忠/第54回藤備会開く

2017年10月31日 (火曜日)

 伊藤忠商事繊維カンパニーは27日、三備産地で取引のある繊維企業と組織する藤備会の第54回総会を広島県福山市内で開いた。伊藤忠から小関秀一専務執行役員繊維カンパニープレジデントらが出席、三備産地の24社から約40人が集まった。

 総会に先立ち、姫井志郎藤備会会長(正織興業会長)があいさつした。伊藤忠に勤務していた親族が、今年3月、がんで亡くなり、その間の岡藤正広社長との交流のエピソードを交え、同社のがん治療支援体制確立のきっかけとなったことを語った。「企業が病気へのセーフティーネットを整えれば、社員は能力を十二分に発揮できる」と締めくくった。

 小関専務執行役員は、中国の情報技術を生かした各種ビジネスの進化を語り、「今までのビジネスが維持できるか慎重に検討しなければならない。技術による『革命の時代』を迎えている」と指摘、新たなビジネス展開に産地企業と取り組む方針を示した。

 恒例の懇親会前の講演会では、丹羽連絡事務所チーフエコノミストの中島精也氏が「トランプリスクと世界経済の展望」について解説。米国、欧州、中国、北朝鮮の情報を交えながら、世界経済の情勢を解説した。