三菱ケミカル/「ネオミッション」開発/来春夏のトリアセテート新素材

2017年05月15日 (月曜日)

 三菱ケミカルは、トリアセテート素材「ソアロン」の織・編み物「ネオミッション」を開発した。ナチュラルな質感や柔らかなつやなどが特徴で、18春夏物から婦人服地市場に投入する。同シーズンでは、アスレジャー分野などに焦点を当てたエレガンススポーティー素材「ユーフィー」も新提案する。

 ネオミッションは、1994年に登場し、海外市場でも高い評価を得ている「ミッション」が、軽やか、かつしなやかに進化した素材。主原料である天然パルプが生み出す強撚ビスコースのようなナチュラルな質感を持つほか、膨らみのある糸を強撚することで生まれたソフトタッチ、しなやかなドレープ、柔らかな艶なども特徴となる。

 織物と編み物の両方を用意し、来春夏物から販売を開始する。ミッションは、97年に米国に進出し、現在では欧州のラグジュアリーブランドをはじめ、世界で販売されており、ネオミッションも海外展開を視野に入れている。ただ、まずは「国内での展開でスタートを切る」(三菱ケミカル)としている。

 ユーフィーも新たに開発した素材となる。トリアセテートとポリウレタンを複合したスポーティーマテリアルで、ふっくらとした弾力が特徴となるほか、ナチュラルな艶と生地の中のドライタッチが清涼感を生み出す。織・編み物で展開し、アスレジャー分野で訴求を図る。

 ポリエステル「ソルーナ」では、糸の繊細な形状が作るナチュラルフェースが特徴の「ネオノルディス」も新開発素材となる。強撚によって生まれる洗練されたソフトドライタッチ、ゆったりとした密度が作るしなやかなドレープなども有している。

 これらの新素材は11~12日に東京で開催した「2018年春夏テキスタイル素材展」で披露された。

 同展では、新リネン調素材「アイアス」、エレガントシルキーマテリアル「ファイ―FD」なども並んだ。フォーマル用素材(織物)では新梳毛調の「アーテリア」、新質感の「マイエール」を新たに打ち出した。

 ソアロンは、17年で生産開始から50周年を迎えており、今回の素材展でも50周年を記念した展示を行った。