さまざまに入社式/アパレル/新たな一歩踏み出す/親族招待するケースも

2017年04月04日 (火曜日)

 オンワードホールディングスは3月31日、オンワード総合研究所(横浜市都筑区)でオンワードグループ入社式を開き、新入社員156人が出席した。保元道宣社長は「最初の3年間は爽やかにあいさつする、遅刻をしない、諸先輩の声に耳を傾けて納得したことは素直に吸収することを実践してほしい」とし、この継続が仕事のできる人財への成長に結び付くと語った。

 レナウンは1日、同社で入社式を開催。80人が入社したが、昨年に引き続き親族29人を招待し、入社式後に社内を見学した。北畑稔社長は「新社会人の多くは自分の道はこれでよかったのかという思いを抱く。そのようなときは、あまり深刻に考えず、目の前のことに没頭し、失敗を恐れず踏み出してほしい。ミスや失敗は周囲によって100%リカバリー可能」と述べた。

 TSIホールディングスは3日、スパイラルホール(東京都港区)でグループ12社の新入社員262人全員を集め、入社式を行った。齋藤匡司社長は「初心を忘れず、自分の志をしっかりと持ち、今後のビジョンを明確に描き、その目標達成に向けて取り組んでほしい」とあいさつした。三陽商会も3日に入社式を開き、31人が新たな一歩を踏み出した。

 ワコールは3日、同社本社ビルで新入社員全員(事業系28人)を対象に入社式を開催。塚本能交社長は、同社がさらに成長するには「顧客の期待を超える商品やサービスを創ること、展開する国や地域を広げること、そして新たな事業領域へ踏み出すことが必要」だとし、若い人ならではのアイデアや感性を会社にぶつけてほしいと呼び掛けた。

 グンゼは3日、38人の新入社員の入社式を、創業の地、京都府綾部市で行った。廣地厚社長は、あいさつをする、履物をそろえる、掃除をするという同社の「三つの躾」を実践できる人になること、「明るく、楽しく、元気よく」という態度を心掛けることなどを求めた。

〈素材メーカー・商社/気概を持って仕事を/CSRの重要性指摘も〉

 素材メーカーや商社の3日の入社式のトップのあいさつでは、気概を持って仕事に取り組んでほしいとの期待とともに、CSRの重要性を指摘する声も目立った。

 東レは、東レ総合研修センター(静岡県三島市)で、大卒・高専卒の入社式を行った。日覺昭廣社長は、(1)高い志と大きな気概を持って仕事に取り組むこと(2)現場に立脚した第一人者、世界トップレベルの専門家になること(3)グローバルに通用するしっかりとした考え方・価値観・判断基準を持つこと(4)社会的責任を常に意識し、高い倫理観と強い責任感を持って行動すること――の4点を新入社員に期待することとして述べた。

 帝人は、イイノホール(東京都千代田区)で入社式を行い、新入社員131人が出席した。鈴木純社長は、「どんな職種にも必ずやりがい、価値がある。まずは上司・先輩の指導を素直に受け入れ、知識やスキルを自分のものにし、3年でその道のプロ、社内随一の存在になってほしい」と語り、自ら目標を設定し、情熱を持って仕事に当たれば、必ず大きな成果と自己成長を実感できると呼び掛けた。

 旭化成は、宮崎県延岡市で入社式を開いた。小堀秀毅社長は、現場に足を運び、自分の目で現物を確かめ、現実を知る「三現主義」の重要性を説き、三現主義にのっとって行動するよう求めた。グループスローガンの「昨日まで世界になかったものを。」には、いろいろなことに挑戦し、昨日とは少しでも違う世界に身を置いてほしいという意味が込められているとし、失敗を恐れず行動することも求めた。

 三菱ケミカルホールディングスの越智仁社長は、(1)熾烈(しれつ)な競争を勝ち抜くために、全てのチャンスを活用し貪欲に学べ(2)自らの業務役割を深く考え、行動を起こし、責任を持ってやり遂げよ(3)失敗を恐れず新たなフィールドへ果敢に挑戦し、価値を創造し続けよ――などとあいさつした。

 ユニチカの注連浩行社長はあいさつの中で、難燃ビニロンなどに関する独占禁止法違反で排除措置命令を受けたことに触れ、「違法行為や不正行為を見聞きしたときは迷わず内部通報窓口に通報することを徹底する。皆さんも、公正な企業風土の改革の一翼を担っているという意識を持って業務に取り組んでほしい」と語った。

 クラボウの藤田晴哉社長もCSRの重要性に言及。同社グループで一昨年に不適切行為が判明し「長年築いてきた社会からの信頼を失うことになった」とし、社会に信頼される企業風土を再構築するには「社員一人一人が不正な行為はしない、させない、見逃さないという強い気持ちを持ち、高い倫理観のもとで業務を遂行しないといけない」と語った。

 日清紡ホールディングスの河田正也社長は、グローバルコミュニケーション力の必要性に言及した。語学力、プレゼンテーション力などのスキルを高めるとともに、最も重要な人間力を高めてほしいと強調。「国内外問わず、多様な人々との触れ合いを楽しむ気持ちを持ち続けてほしい」と述べた。

 小松精練の池田哲夫社長は、同社グループの新入社員40人を対象にした合同入社式で、(1)1年間は脇目も振らずに与えられた仕事に没頭して欲しい(2)素直な気持ちで仕事に取り組んでほしい(3)目標を持って挑戦して欲しい――などとあいさつした。

 蝶理の先濵一夫社長は、「会社に入ったら自身の足りないことに気付くはず。その中から、まずはできそうなことから課題、目標を設定して、できるまでやり続けてほしい」と語った。