北洞/多彩な糸を多彩な用途へ/ヤーン・フェアに初出展

2017年02月21日 (火曜日)

 糸商の北洞(京都市)は、22日から愛知県一宮市で開催される糸総合展「ジャパン・ヤーン・フェア(JY)」に初出展し、天然繊維から化繊・合繊まで多彩な原料を使用した加工糸を打ち出す。展示会を通じて糸の新たな用途と取引先の開拓を進める。そのためコーンや見本帳だけでなく多彩な生地・製品サンプルも展示する。

 同社は元々、レーヨン長繊維の加工糸を得意とし、現在では綿、絹、レーヨン、キュプラ、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどあらゆる種類の原料を使った加工糸の備蓄販売を主力とする。特に紐、細幅織編み物やカバン地など服飾雑貨を含む資材用途を得意とする。今回のJYでも備蓄販売するレーヨン長繊維加工糸やリリヤーン、ポリエステル横巻糸、扁平(へんぺい)ナイロン糸など約100種類の糸を紹介する。

 資材向けに販売している加工糸をアパレルにも提案するなどで用途開拓と新規取引先の拡大も目指す。そのため見本帳のほか生地・製品サンプルも数多く用意する。資材用の太番手糸を使用した服地・製品サンプルも作成し、新たな用途の可能性を提案する。

 三菱レイヨンの機能ジアセテート繊維「ケスラー」を使った加工糸も提案する。ケスラーはアンモニア、酢酸、イソ吉草酸、ノネナールの四大臭気に対して消臭機能を持つ。防汚性や吸放湿性も高い。ケスラー糸を活用し、アクティブシニア向けのアウター、インナー、リビング製品、ペット用品などの製品サンプルも作成。ライフスタイル型の提案も行う。

 JY初出展を通じて「これまで取引のなかった企業に対して、北洞が何をしているのか、どういった商品を持っているのかを認知させたい」(営業第三部)と意気込む。