総販売数量、SSC会調査で市場を読む
2016年08月17日 (水曜日)
スクールスポーツアパレル14社で構成する任意団体のSSC会(スクール・スポーツ・クラブ、河合秀文会長=明石スクールユニフォームカンパニー)はこれまで、会員企業を対象にしたアンケートを実施し、生産実績や素材傾向、今後の展望について調査している。2015年度(4~3月)の結果を基にスクールスポーツウエア市場を読む。
〈少子化による就学人口減/総販売数量2年連続減〉
アンケート集計結果によると、同会の15年度の総販売数量(回答13社)は前年度比2・9%減の1819万5400枚で、2年連続してマイナスに転じた。前年と同じく少子化による就学人口の減少が響いた格好だ。
減少したのは6品目だった。「晒トレーニングウエア」は4・0%減で、14年度(12・3%減)に続くマイナス。「カラートレーニングウエア(上下別)」も14年度に続くマイナスで、4・6%減。「半袖Tシャツ・アスレチック類」は7・6%減で10年度からすると初めてのマイナスとなった。
「長袖・半袖ポロシャツ類」は2年度ぶりのマイナスで2・2%減。「布帛・ショートパンツ類、ブルーマ類」も同様に2年度ぶりの減少で、減少幅も2桁%台だった。「水泳着・水泳パンツ類」も同じく2年度ぶりの減少。
一方、前年度を上回ったのは「ニット・ハーフパンツ類」と「ウインドブレーカー」の2品目だった。それぞれ7・8%、2・9%増だった。
カラートレーングウエアの素材傾向について(回答13社)は「ポリエステルベース差別化、機能素材」の採用が前年より2ポイント下がり52%になった。「ポリエステル/ウラ綿またはウラ綿混」は2ポイント上昇し23%、「ポリエステルエコ素材」は1ポイント下がり15%と続いた。16年度計画では「ポリエステルベース差別化、機能素材」が54%と、2ポイント上昇すると見ている。
トレーニングウエア、アスレチックの機能素材の内容について(回答13社)は、「吸汗、速乾」が最多で、14年度と同じく全社が採用している。
消費者からのクレーム(回答11社)では「ピリング・スナッキング」が9社と、前年度に続いて最多で、「色落ち、変色」も7社と多かった。
〈生徒減による目減り顕著/さまざまな活性化策〉
15年度入学商戦の問題点について(回答8社)
最多となったのは「シーズン小口追加の頻発」で、前年度から2ポイント上昇した。次いで「予約発注の遅れによる混乱」3社、「原反、付属の入荷遅れ」「売上漸減」も各1社あった。
売上漸減の要因(回答10社)は、「生徒減による目減り」が前年度から4ポイント下がり31%。続いて「持ち下がり・買い控え」25%、「単価ダウン」16%で、「その他」は29%もあり、さまざまな状況に遭遇していることを物語っている。
今後の活性化策について(回答13社)は、
「早期受注による備蓄生産」「在庫圧縮によるロス率低減」がともに9社と並んだ。前年度との比較では大きな変化はないが、ビジネス拡大には「モデルチェンジによる高付加価値化」が欠かせないと8社が答えている。常に高い評価で同項目を選ぶ傾向は、今後も続きそう。
ただ、「関連商品の開発」「新業態・異業種への進出」は前年度にしても0社で、足元重視の経営姿勢が重要である時代の中でのビジネスを続けていることがよく分かる。
価格の見直しでは「素材・デザイン等によって高価格化と一方、ローコスト品の価格低下が進み、価格のバラツキや二極化が進むと思う」が10社と最多。この項目は前年度、8社と関心の強さを表している。前年度0社だった「全般に下がると思う」「入札によってコストと関係なく下がると思う」は今回、各1社が手を挙げている。
学納ウエアの海外生産について(回答13社)は「一部商品で行っている」が10社で最多だった。「検討中だが実行はまだ」「当面やる気はない」「その他(計画生産によるコスト低減化)は各1社が答えた。 売り上げ全体に占める輸入品のシェアは、前年度から5ポイント下がり、24%となった。
〈SSC会長 河合 秀文 氏 夢のあるビジネス〉
オリンピックは、スポーツメーカーの一つの象徴と言っていい。リオのオリンピックが開催されたが、それぞれのユニフォームは高い機能の素材からデザイン、そして精神的なものまでウエアは関係している。オリンピックに出場する選手達が、小さい子供の頃からスポーツウエア(スクールスポーツウエア)を着て、そしてオリンピックという夢の舞台に立つ。そう考えると、我々は、夢のあるビジネスをしているのではないだろうかと考える。スポーツは活気がある。学販スポーツも目標がはっきりとしているから一般衣料に比べてやりやすい。
〈菅公学生服/4カテゴリーで市場深耕/新しいコンセプトに挑戦〉
菅公学生服(岡山市)のスクールスポーツウエアは、来入学商戦に向け、総合展「ソリューションフェア」などプロモーションを強化しながら、4カテゴリーを軸に市場開拓を進める。「競争力のある商品を学校の先生をはじめ、多くの方に知ってもらう」(田北浩之開発本部スクール企画開発部長)ことで市場を広げる。
4カテゴリーとは、「透け防止」「高機能カッティング」「スタイリング」「リーボックのブランディング強化」。透け防止素材「ミエンヌ」は、これまでより汚れを落ちやすくし、高いストレッチ性と張り付きにくいドレープ感から夏場の快適性を実現。ミエンヌ使いのTシャツは好調な売れ行きを見せる。
「4Dシンクロムーブ」は運動機能を高め、着用時のストレスを軽減させ、最高のパフォーマンスへ導く高機能カッティング。信州大学繊維学部と共に機能と効果を検証し、動作性で高い評価を受けたことから、今後の販促を強める。
生徒一人一人が自由に着こなしを考える新しいコンセプトの「スタイリング―考える体育着」は、一部の学校へモニターとして着用してもらう段階。さらにスポーツブランド「リーボック」は、次の展示会で「これまでとは違った打ち出しで、ブランディングを強化する」(田北部長)方針で、18入学商戦からの販売に向け準備を進める。
16年7月期はモデルチェンジ校の獲得増や、「カンコー×ファイテン」などの販売が堅調で前の期に比べ、微増収で推移する見通し。これまで関東にスポーツの専任担当者を置いていたが、関西にも専任担当者を置き地域密着で学校との関係を強めながら今期も増収を目指す。
〈トンボ/新たに「ピストレ」発信/デザイン性一段と向上〉
トンボ(岡山市)は来入学商戦に向け、ウオームアップウエアとしての「ピステスタイル」に着目した「ピストレ」と、昇華転写プリントの「両方の技術を生かして新しい価値を提供する」(橋本俊吾MD本部スポーツMD部長)ことで新たな市場を広げる。
16入学商戦は主力の「ヨネックス」の新規採用が100校あり、累計で700校強にまで増加。ベンチレーションなど機能性だけでなく、昇華転写プリントによってデザイン性を高めたウエアが好評。別注対応でも単純にプリントによるマークだけでなく、さまざまな柄を表現できることで他校との差別化がしやすく、引き合いが増えてきた。
今期は、商品開発とデリバリーでのリードタイムを短縮し、マーチャンダイジング(MD)をより強化するため、商品開発部をスクールMD部、スポーツMD部のなかに組み込んだ。来入学商戦に向け、ヨネックスでは100校強の新規採用校の獲得を目指す。
自社ブランド「ビクトリー」はブランドロゴを刷新するともにウオームアップウエアとしてのピステスタイルに着目し、新たな概念のピストレを広げる。通気性があるにもかかわらず防風性能が高く、ジャージーに比べても相当軽いニット素材を採用。昇華転写プリントとの組み合わせでデザイン性も高めた商品を投入する。
アスリートを招き講演と実技指導を無料で行う「ビクトリースポーツ教室」や、キャッチボールを通じて子供の心と体の成長を応援する「キャッチボールクラシック」(日本プロ野球選手会主催)に協賛するなど、スポーツへの支援を通じてブランドの認知向上にも取り組む。
〈明石スクールユニフォームカンパニー/タフシリーズ投入/「デサント」が進化〉
明石スクールユニフォームカンパニー(明石SUC、岡山県倉敷市)は今年の入学商戦に向け主力ブランド「デサント」で、これまでの「エキスパート」や「ベーシック」とは一線を画すデザインの「エクストラモデル」を投入した。目新しいデザインとともに、今まで刺しゅうだったロゴマークを転写プリントにしシルエットも洗練。エクストラモデルの販売も好調に推移したことで約100校の新規採用校があり、累計の採用校が1300校を超えた。
宮﨑将人スクールスポーツ部長は「今シーズンもスタートが早く、昨年以上に問い合わせが多い」と述べ、来入学商戦に向けてもデサントで100校の新規採用校、累計で1400校を目標にする。新たにデサントの「エクストラモデル」から、毛玉になりにくく、摩擦で融けにくいといった耐久性に優れる“タフシリーズ”を打ち出す。
耐久性だけでなく「エア・ムーブ」素材の使用によって衣服内の湿度上昇を抑えた、快適な着用環境の追求や、シャープでありながらも、より細身のシルエット「デュアルカットスリム」の採用で、よりニーズに合ったスポーツウエアで市場開拓を進める。ただ、年間で数校は喪失校もあるため、「採用してもらった既存校に対するディフェンスもしっかりしていきたい」(宮﨑部長)と言う。
ヨットスポーツでは全社共通の企画で着心地の良さを格段に向上させた「スマートワン」のパターンを取り入れたウエアを開発。前期は別注対応が多かったが、今期もデザインなど差別化したい学校への販路を広げる。
〈瀧本/カスタマイズできる/「T―PIT」システム〉
瀧本(大阪府東大阪市)は今回、スクールスポーツウエアで、制服で昨年から導入している、さまざまなニーズに合わせてカスタマイズできる「T―PIT」システムを新たに導入した。「タイガースポーツ」「ロット」の2ブランドで28体のベースタイプから選択が可能だ。
タブレットを使ったこのシステムは、型の一覧で比べながらデザインを決めることができるほか、ロゴやポイントからも自由に選べる。学校ならではのカラーや学年別カラーも簡単にシミュレーションできる。瀧本では、制服でのT―PIT以上にカスタマイズ化をスクールスポーツウエアで進める。デザインの組み合わせは約15型あり、色の組み合わせも豊富にある。
ブランドでは導入7年目を迎える「ロット」が堅調な伸びを示している。既に100校弱が採用しており、「デザインの受けは良い」という。ブランドの売上高は2016年3月期が8億円で、今期は横ばいの予想。
ロットはイタリアのスポーツブランドで11年に導入した。
先に開いた17年春以降の提案となる「学校制服・スポーツウエア展示会」の中で、「ミズノ」のスポーツウエアを前面に出した。ミズノでは瀧本の学校制服専業メーカーとしての技術、知識と、アスリートをサポートしてきたミズノとのコラボレーションで、着やすく快適なスクールウエアを紹介した。
ミズノとの提携により、ミズノブランドの体育館シューズや、体育の授業で使う衣料品以外の関連商品もカタログで扱い、学校側の要望に応じて、ミズノから仕入れ販売も可能にした。少子化が進む中、ブランド力のあるスクールスポーツウエアは欠かせない。
〈児島/視認性とデザインを融合/企画力でブランド価値向上〉
児島(岡山県倉敷市)は、視認性を高めた体育着が「キッズデザイン賞」に選ばれるなど、企画力を強化している。来入学商戦へ向け、山本真大副社長は、「自社ブランドの価値を高め、機能やデザインを深掘りする」と話す。
同社は、2014年にニット素材の詰め襟服「レボー3」がキッズデザイン賞に選ばれたのに続き、昨年、スクールスポーツウエアの「コロン―テック」が受賞した。コロン―テックは、学校生活で着用する体操着をコンセプトに、体育以外の学校外での着用も想定し、「ビジブルイエロー」と、輝度がこれまでの素材に比べ2倍になる再帰反射材「R―400」の素材を使うことで視認性を向上。襟の後ろを高くし、熱中症予防にも配慮するなど、安心や安全を最優先事項として開発した。販売はこれからの段階で、新しいカタログの発行に合わせて打ち出す。
昨年9月末に岡山デザイン室を生産工場のコロンバイン(岡山県瀬戸内市)から本社に移転し、社内で一貫して企画できる体制を構築した。企画担当者を増員するなど、商品開発の部分で効果を出してきたことで、キッズデザイン賞の受賞などにもつながってきた。
来入学商戦に向けては、制服を含めて「安心・安全・愛」をテーマとして、視認性の向上とデザイン性を融合させた商品群を充実。反射材を付けるだけでなく、パイピングがLEDによって光るなど「実用的に難しいかもしれないが、われわれが考える新しい制服に求められるもの」(山本副社長)を追求。「何のために体操服を着用するのかを深掘りしながら自社ブランドのイメージを高める」ことで市場開拓を進める。
〈ギャレックス/16年度商戦は微増収/きめ細やかな対応で〉
ギャレックス(福井県越前市)のスクール営業グループの2016年6月期の売上高は、前期比微増の46億円となった。単価の引き上げは思うように進展しなかったが、関東圏を中心に単品も含めて採用校を増やした。今後も(1)小中学校に向けた「安全性」の訴求(2)地域に応じた「機能性」の付与(3)“第5の商品”の創出――に力を入れる。
梅田雅治取締役スクール営業グループマネージャーによると、生徒減、買い控え、リサイクルの浸透など学販体育衣料業界の環境は決して良くない。ただし、セット契約にこだわらず単品契約にもきめ細かく対応し、低価格要求にも可能な限り対応したことで採用校を増やした。「ギャレックス」「フィラ」「スポルディング」の3ブランドの平均で約5%の採用校増に成功し、フィラは昨年の900校から945校に、スポルディングは40校から50校に増えた。
来入学商戦に向けては「安全性」「機能性」の付与に改めて力を入れる。安全性では反射材などを使用した商品開発を進め、機能性では縫製だけでなく丸編み地メーカーとしての機能を有することや原糸メーカーとの連携を強みに防風や防汚といった各種機能素材の開発に力を注ぐ。その際は地域性を強く意識した提案を充実し、「地域限定品があってもいい」と地域密着型の開発、提案を進める。地域では近年拡大が顕著な関東地区に加えて北海道も拡大対象とする。また、「第5の商品」の創出にも引き続き力を注ぐ。
新市場開拓として中国の展示会にも出展、日本人学校で採用されるなど早速の成果を残した。まずは中国現地工場の周辺から提案を広げていき、将来の内販拡大を狙う。
〈ユニチカメイト/プーマでジュニアライン拡充/開発素材にも注力〉
ユニチカメイト(大阪市中央区)は2014年3月、プーマジャパンと日本で初となる学校体育衣料向けの独占契約を結んだ「プーマ」ブランドのスクールスポーツウエアで、中・高校に加えて昨年から手掛けているジュニアラインを17春の入学商戦に向けて一層、拡充する。ジュニアラインの拡充と同時に、プーマ全体の型数を増やし、新たにカタログにも掲載し、アピールしていく。
16春の入学商戦では、プーマを含む定番商品が売上高の30%、別注は70%の比率だった。定番は、15年春対比で5~6%増加しており、戦略としては今後も定番を増やしていく。
同社の清水義博社長は「17年春の入学商戦では、3年目を迎えるプーマに期待できる」と自信を持つ。私立の中・高校を主対象とし、プーマでは引き続きトップ、ミドル、ベーシックの3種類で対応する。継続してユニチカトレーディングの生地をすべて使用する。
トップのジャージーにはストレッチ素材の「マイクロゼットテン」、半袖シャツには異型断面糸使いの吸汗速乾、防湿素材の「ルミエース」、ミドル、ベーシックには吸汗速乾素材「スパッシー」の高機能素材を採用する。
また、昨年からシャツ地に採用している高遮熱性クーリング素材「こかげマックス」のような高い機能性を持つ開発素材にも注力していく。
さらに引き続き不採算品での値上げ交渉を進めるとともに、コスト削減に努める。そのために、素材や品番の集約を進めていく。
16年3月期のスクールスポーツウエア分野の売上高は約18億円だった。「17年3月には、19億円にまで回復させたい」(清水社長)意向だ。
〈ミズノ/中学校向け戦略商品も/生産では秋口にベトナム〉
ミズノのスクールスポーツウエアの2016年3月期での売上高は「若干の増加」だった。取り扱いでは特に高校生のシェアが高く、別注15%、定番85%。独自の販売ルートと、学生服メーカーの瀧本の販売ルートを昨年設け、拡販に臨んでいる。
ミズノの独自販売ルートでは高校などのクラブ活動を通して、学校とのつながりを生かしながらスクールスポーツウエアの販売を行っている。
中学校に向けては、中・高校へ強い販売ルートを持つ瀧本と販売、商品の両面でコラボレーションしている。
17年春の入学商戦に向けては、中学校向けの戦略品番を中心に現在、営業活動を進めている。17春向けスクールスポーツウエアの売上高目標は前年比5・0%増。
戦略商品の新商品は1型。シリーズのジャージーの上下で、フルジップ、ハーフジップタイプほかを用意。スクールスポーツウエアに必要とされる機能性、安全性を重視した。吸汗速乾性はもちろん、最近では特にデオドラント(消臭)機能が好まれる。
デオドラントはTシャツからスタートし、今春の入学商戦向けからジャージーにも本格採用し、好評を得ている。このため17春からはラインアップを増やしていく。
生産は15年度からタイで機能付き新商品の生地から縫製までの一貫生産体制を確立した。これまで中国とタイに生産拠点を置いていた。現在日本、中国、インドネシアを中心に生産しているが、今後タイでの生産比率を上げる計画。今秋口をめどに、一部ベトナムでも生産を開始する。タイと同じく確かな生産とオペレーション、品質やコストに問題がなければベトナムでの拡大計画を考えている。
〈ゴールドウイン/体育衣料「スクリート」/学販向けに再強化〉
ゴールドウインは17年春商戦に向け学校体育衣料ブランド「SCHOLETE(スクリート)」を強化する。第1弾として、再帰反射素材をシャツやパンツの背面に着けたロゴマークに採用、夜間や雨天時などの安全性を高めた。
同社は1981年に学校体育衣料を発売。海外ブランドが台頭する中でプライベートブランドのポジションを守ってきた。ウエアは適度なゆとりを持った立体的なシルエットが特徴。学校体操着として、あらゆる種目や激しい動きに柔軟に対応できる運動性の追求と、人間運動力学に基づく立体裁断・立体縫製といった独自の技術で完成されたものだ。2016年7月時点で採用校数は約600。
同社では「チャンピオン」の学校体育向け衣料も展開していたが、ライセンスの契約終了に伴い、今後はスクリートへの切り替えを進めていく。
新商品はデザインや素材別に六つのラインアップを展開し、動きやすさや機能面でも工夫を凝らした。人の体の状態、動きを静止時、運動時とで解析し、データに基づいた立体裁断と縫製システムを採用することで動きやすさを向上させた。さらに袖下と股下にマチ(ガゼット)を取り入れることでウエアの可動域を広げている。
機能面では多層構造の編み地素材が汗を連続して吸収し、速やかに拡散できるようにしたほか、肌面の生地表面が凹凸構造になっているため体のべとつきと冷えを軽減、爽やかな着心地をもたらす。