テクテキスタイル盛況/初日から来場者で賑わい/常連出展者は商談主体

2013年06月13日 (木曜日)

 世界最大の産業用繊維・不織布の国際見本市「テクテキスタイル2013」が11日、ドイツ・フランクフルトで開幕した。初日午前中から会場内は多くの来場者で賑わい、前日開幕した縫製機器・関連技術の国際見本市「テックスプロセス2013」との違いを感じさせた。会期は13日まで。(フランクフルト=西田貴夫)

 テクテキスタイル出展者数は1322社と前回展(11年)に比べて10%増えた。ドイツ国内の出展者は4・8%増の439社だが、海外出展者が13・2%増の883社と国際見本市らしい。

 日本企業も20社近くが出展している。合繊メーカーでは旭化成せんい、東レ、帝人、クラレの常連組に加えて、6年ぶりの出展となる東洋紡、初出展の三菱レイヨン、カネカなどが顔をそろえた。

 「ドイツ国内だけでなく、米国、イタリアなどの来場者が訪れるなど国際展らしい」(三菱レイヨン)、「午前中だけで10人ほどがブースを訪れ、反応は良い」(カネカ)と初出展組も手応えを感じている様子だ。

 様々な製品展示を行う初出展組に対して、常連組は商品展示よりも需要家とのミーティングに力を入れているのが、テクテキスタイルの特徴でもある。

 帝人はその1社。オランダのアラミド繊維製造子会社、テイジン・アラミドが主体に出展しているが、大ブースには例年同様、商品展示は少なく、ミーティングスペースが大半を占める。これは欧米企業に共通する展示内容だ。

 帝人は極端だが、日本企業でも常連組はミーティングが主体。クラレはレイアウトを前回とは若干変更し、商談スペースに間仕切りを設けて商談重視のブース構成を強めた。「既存顧客を中心に約50件の商談が予定している」と言う。

 常連組と初出展組との中間的なブース構成が旭化成せんい。不織布事業部主体となって4回目の出展となるが「前回までは製品、用途展開を紹介する形だったが、今回展ではより商談を重視した」ブース構成で、同社も10件以上のアポイントが取れている。

 出展回数によってブース構成の違いが見られるのがテクテキスタイルの特徴の一つでもある。