東洋紡STC/長短複合で“冷感・爽快・ドライ”/コラボや調達素材も拡充
2013年02月19日 (火曜日)
東洋紡スペシャルティズトレーディング(東洋紡STC)は14春夏インナー・スポーツ・寝装・シャツ・原糸素材で得意の長短複合紡績技術を生かした“冷感・爽快・ドライ”を機能コンセプトにした素材群を充実させた。新ブランド「レソドラ」を立ち上げたほか、他社原料の活用やグループ会社との協業、海外調達素材のラインアップも拡充する。
14春夏に向けて、冠ブランドとして「レソドラ」を立ち上げる。綿、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、アクリルなど様々な原料による長短複合紡績糸を使用した織・編み物だ。
接触冷感機能や肌離れの良さ、ハリコシ感を持たせることでハタメキ効果による衣服内換気機能などを実現した。
そのほか、インナー用では単糸繊度1の超フルダルポリエステル短繊維使い「トライクール」を開発。超フルダルによる清涼感と透け防止機能が特徴。他社原料とのコラボレーションも推進し、新たに三菱レイヨンのアクリレート系短繊維「キュートリー」と東洋紡STCの消臭機能素材「デオロランC」を複合することで汗臭だけでなく加齢臭の原因物質であるノネナールの消臭にも対応した「キューティデオ」を開発した。
シャツ地は、綿トレンドに対応して高級綿素材「マスターシード」を打ち出すほか、独自の超強撚糸を使用した「綿ズクール」、綿・ポリエステル長繊維・リネンの長短複合紡績糸を使うことで高い防シワ性を実現した「しあわせリネン」など新たに開発した。クールビズ用素材として提案する。
寝装では接触冷感、給水速乾、清潔、消臭、風合いに焦点を当てた機能性織・編み物を多彩にそろえるほか、グループ協業も推進。
東洋紡グループのギフト卸、トーホーとコラボレーションし、富山事業所井波工場で生産する原糸を今治産地で製織・仕上げした純国産タオル「純日本タオルINAMI」ギフトと合わせて提案を行うなどする。
スポーツ分野は、人気のジャージ製シャツ「Zシャツ」をバージョンアップ。編み密度を高めることで一段と布帛ライクな仕立て映えを実現した。
原糸分野ではY字断面のポリエステル長繊維と短繊維を複合紡績した「アクアテトラ」など清涼感の高い機能糸を用意するほか、調達素材も拡充。旧新興産業時代から手掛けるインド綿糸「ソレイユ」でサイロスパンによるシルク・オーガニック綿混110双級糸や綿80単強撚S撚り、同Z撚りなど差別化綿糸をラインアップに加えた。
これら14春夏素材は、15日まで大阪で開催された同社総合展で披露した。21日から22日には東洋紡東京支社(東京都品川区)で東京展も開催する。