新会社「BMI」発足/伊藤忠

2008年08月06日 (水曜日)

 伊藤忠商事はブランドマーケティング第一部門に所属するコロネット、ハンティングワールドジャパン、リオンドール、コンバースジャパンの4事業会社を束ねるホールディングカンパニー(HD)「ビーエムアイ・ホールディングス」(略称BMI)を7月1日付で設立、このほど活動を開始した。

 BMIはブランド・マネジメント&インベストメントの略で、(1)4事業会社が抱えるブランドの新陳代謝の促進(2)重複する管理部門の統合による合理化メリットの追求(3)物流・情報システムの統一化による効率向上(4)将来のブランド事業投資――などを狙いに、4社を傘下に置く。

 BMIの資本金は1000万円。ブランドマーケティング第一部門が全額出資した。本社を東京・南青山に置き、社長には間裕治・前ブランドマーケティング第二部門長代行が就いた。

 4社の合計売上高は年間200億円。それぞれ取り扱う商品の個性が異なるが、「4社をHD傘下に置くことで物流、情報システム構築などで合理化メリットを追求する」(大津寄正登ブランドマーケティング第一部門長)考えだ。また、新規導入ブランドを扱う企業をHD傘下に入れたり、HDがブランドに投資する場合も想定するなど柔軟な事業活動を目指す。

 BMIの間社長によると、第1弾として本社事務所の統合を予定し、現在、コロネットが東京本社を置いている九段下のビル内に10月をめどに4社の本社事務所を集約するとともに、共同のプレスルームを新設する。このほか物流センター機能、情報システムなどの後方支援業務で統合メリットを目指す方向でそれぞれ分科会を設けて検討に入り、決まったものから順次統合・集約していく方針。

 HD傘下に入ったコロネットは、今年3月に旧シーアイガーメントサービスから「ランバン」のインポートラインや「タニノ・クリスティ」などの商権移管を受ける形で実質的に統合したアパレル・洋品の輸入・製造卸。ハンティングワールドジャパンは同ブランドの輸入・販売を手掛け、“アウトドア”に徹したブランドの原点回帰を目指し、ヒット商品が生まれるなど順調な回復ぶりを見せている。

 リオンドールは郊外型紳士服店向けブランド製品を販売し、市況悪化の中でこの春夏物は前季比横ばい維持と健闘している。コンバースジャパンは「コンバース」ブランドの日本におけるブランド・ライセンス管理を担当しており、このノウハウをHD傘下企業に活用していく。