カケン/服飾雑貨で検品展
2007年10月09日 (火曜日)
検品のカケンは5日まで、東京都渋谷区のエム・シー・ファッションショールームで服飾雑貨の品質管理についての展示会を開いた。エム・シー・ファッションが協力し、バッグや靴メーカーのほか、雑貨も扱う大手アパレルなど約200社が来場した。
「ファッション雑貨の扱い量がここ5~6年で急激に増えている」とは、アパレルOEM(相手先ブランドによる生産)を行うエム・シー・ファッション。しかし、雑貨の場合、海外生産された商品に対する品質管理の意識は衣料よりも10年遅れていると指摘する声もある。
消費者に提供する商品の安全性が問われる中で、展示会場には問題のあったバッグ、靴などの現物が置かれていた。バッグでは手縫い針の混入、底板のインク汚れや波うち、包装段階での虫の混入などだ。
カケンの宝山、青島、深せん検品センターにはX線検査機が導入されており、これまでに、バッグの中からハサミ、手縫い針、折れた針先、ホッチキスの針、指輪、編み棒などが発見されている。雑貨は金属部品を使うため、検針機ではこうした金属物を発見しにくい。
「雑貨の異物混入はある面で地雷のよう。しかし、事故を出せばブランドや企業の信用が一度に損なわれる。そうしたリスクを回避するためにも、試験・検査でチェックし、さらに検品で安心を保証することが、これからますます重要になってくる」(エム・シー・ファッション)。服飾雑貨の需要拡大に合わせて、“安心”のシステム強化も業界として取り組むべき課題であろう。