伊藤忠、富士紡など/「キトポリィ」で介護肌着
2000年07月11日 (火曜日)
伊藤忠商事、富士紡、フジボウアパレルと介護用品製造販売のファーストトレーディング(本社大阪市、谷絹子社長)は十日、富士紡のキトサン練り込みポリノジック「キトポリィ」を使った介護用肌着「笑顔と暮す」を今月から販売すると発表した。四社が販売ルートを住み分けて展開し、初年度二億円、三年後十億円(小売ベース)の売り上げを見込んでいる。
同商品は紡績糸(ポリノジック55%、綿45%混)を除き、縫製など全て中国生産。従来「キトポリィ」使い製品の国内販売は国産品に限定しており、今回が初の海外生産となる。伊藤忠商事が中国に糸を持ち込み協力工場で編み立て、加工を行い、ファーストトレーディングの上海、青島工場で縫製した製品を伊藤忠商事が日本に持ち帰る。
製品は「キトポリィ」使いによる(1)保湿・吸湿性(2)抗菌防臭性(3)ソフトな肌触わり(4)低刺激性(5)高い安全性――などに加え、後加工により制菌性も付与できる。アイテムは紳士、婦人の半袖、八分袖シャツ、ブリーフ、ショーツでスタート、順次拡充する。半袖、長袖はラグラン袖を採用、裾は後身頃を長くし前後差を付け、女性用には襟と袖口にレースをあしらうほか、眼鏡や補聴器専用ポケットなど工夫を凝らした。カラーは白、サックス、ピンク、サイズはM、L、LLの3サイズをラインアップする。
価格は上物で千四百八十~千六百八十円、下物は防水布付で九百八十円とほぼ綿100%並みの価格に抑えた。
また、同プロジェクトを「キトポリィ」使い商品の生産拠点に育成する考えで、将来テキスタイルにはリラックスウェア、一般アパレル商品などのモノ作りで各企業とのタイアップも視野に入れる。