ユニチカテキスタイル・大和ハウス/環境対応で共同企画

2000年04月11日 (火曜日)

 ユニチカテキスタイルと大和ハウス工業は十日、共同企画で環境に優しい「ECO-MIXユニフォーム」を開発するとともに、それを再利用(サーマルリサイクル)するためのシステムを構築したと発表した。大和ハウス工業とその協力会社は、六月一日(冬物は十月一日)から着用を開始する。また、同システムは関連会社の一部にまで展開する予定。将来的には、マテリアルリサイクルによる資源循環システムの構築を目指す。

 「ECO-MIXユニフォーム」は、「レンチング リヨセル」40%と再生ポリエステル繊維「ユニエコロ」60%を混紡した複合素材・製品。素材原料の生産から製品、廃棄にいたるまでの総合的なエコロジー性と、吸放湿性や防シワ性、寸法安定性、風合いなど着用時の快適機能性を兼ね備えようと開発された。「リヨセル」がユニフォームに採用されるのは初めて。ユニチカテキスタイルは製品での納入となるが、夏物でブルゾン、パンツ、ベストが各三万着、冬物でブルゾン、パンツが各三万着の合計六万着が大和ハウスと協力会連合会(約四千六百社)に採用される予定だ。

 一方のリサイクルシステムは、採用の約一年後(二〇〇一年六月)から開始する。回収したユニフォームはサーマルリサイクルによってエネルギー還元するが、六万着当たり、重油換算で二十一・六キロリットル(ドラム缶約百八本相当)、電気エネルギー換算で四万三千二百キロワット(十三世帯の一年間の電気消費量に相当)のエネルギーが削減できる計算。

 また、ユニフォームの配達や回収業務は、大和ハウスのグループ会社ロイヤルホームセンターが、日常のデリバリー業務に載せて行うため、リサイクルロス(リサイクル行程でのエネルギー消費)も軽減できる仕組みになっている。

 大和ハウスはABSを使った環境対応型のヘルメットで、リサイクルシステムを構築していたが、今回はそれに続くものとなる。今後は靴での構築を検討している。