中国・繊維アパレル企業の23年&24年Q1業績(11)
2024年05月20日 (月曜日)
製品OEM ほとんどが減収減益か赤字
製品OEMの2023年業績と24年1~3月業績は、大部分が前年比減収減益か赤字だった。新型コロナウイルス禍後も高成長を続けていた利華だが、23年業績は減収増益となった。
国有企業でアパレルや玩具の貿易と、化学品を手掛ける江蘇国泰(グオタイ)の23年売上高は371億元、純利益は16億元で、それぞれ13・2%、7・0%減った。うち、アパレルなどの輸出高は281億元で、9・7%減った。
24年1~3月売上高は前年同期に比べ0・6%減の80億元、純利益は31・9%減の2億1301万元だった。
生地からの一貫で丸編み製衣類を手掛ける申洲国際(シェンジョー)は、23年売上高が249億元、純利益が45億元で、各10・1%、0・1%減った。
主なアイテム別売上高は、スポーツウエアが13・6%減の180億元、カジュアルウエアが1・4%減の56億元だった。インナーは10億元で、30・2%増えた。
主な市場別売上高は、日本が6・4%減の36億元、米国が20・3%減の38億元、欧州が19・1%減の50億元だった。その他海外も52億元で7・6%減った。一方、中国国内は71億元で、0・7%増えた。
伊藤忠商事グループが出資する盛泰(サンライズ)は、23年売上高が46億元、純利益が1億437万元で、各22・0%、72・3%減った。
24年1~3月も減収減益となった。
日本や欧米のメガSPA向けを手掛ける晶苑国際(クリスタル)の23年売上高は21億㌦、純利益は1億6412万㌦で、それぞれ12・6%、5・3%減った。
19年に香港証券取引所に上場し、急成長を遂げていた利華(レバースタイル)だが、23年売上高は2億852万元で4・0%減った。純利益は7・6%増の1561万元だった。同社は協力工場を活用するOEM版「ウーバー」のビジネスモデルを武器に、中高級ゾーンの欧州ブランドの製品を手掛けている。19年の上場以来、売上総利益率は27~30%を維持。23年は28・7%で、前年から0・4¥文字(U+333D)上昇した。(上海支局)