東レ/環境・モビリティ連携強化/EMC設立

2022年06月28日 (火曜日)

 東レは世界的に需要が拡大する環境・モビリティ領域での事業拡大に向けて技術開発力・技術マーケティング機能の強化、グローバル開発拠点の連携強化を図るため、技術センター直轄の組織として同領域の開発を一元的に担う「環境・モビリティ開発センター(EMC)」を23日、大津市に発足した。同時に、同領域の営業・マーケティング機能を強化するため、マーケティング部門の体制を拡充した。

 近年、環境・モビリティ領域の市場拡大、多様化がグローバルな規模で進展している。同社はこれらの変化に迅速に対応していくため、環境・エネルギー開発センター(大津市)が保有する環境資材や新エネルギー開発部材の開発機能と、オートモーティブセンター(名古屋市港区)が保有する自動車用途をターゲットとする先端材料によるソリューション提案、技術マーケティング機能を統合・融合し、環境・モビリティ領域の一元的な開発センターとしてEMCを開設した。

 これにより、従来の技術マーケティング機能を大幅に強化し、東レグループが保有する各種先端材料を融合した高度なトータルソリューションを提案する。

 EMCには中国市場向けの新製品開発、技術サービスを担う「東麗先端材料研究開発〈中国〉(中国上海市)」、欧州の環境自動車向け開発拠点「東レオートモーティブセンター欧州(ドイツミュンヘン近郊)」を含め、環境・モビリティ領域のグローバル開発連携の中核としての機能も担う。

 さらに、環境・モビリティ領域の営業力を強化するため、マーケティング部門に「環境ソリューション室」「ネクストモビリティ室」を新たに設置した。

 デジタルマーケティングにより東レグループの多岐にわたる営業情報を一元管理し、それらを活用した効率的な営業活動を展開する。

 事業分野の異なる先端材料を融合した高度なソリューションの提案を通じ、東レグループならではの事業横断的な新たな価値の創出を加速する。