三菱ケミカルHDG/トリアセの環境優位性訴求/顧客のサステ対応に貢献

2022年05月23日 (月曜日)

 三菱ケミカルホールディングスグループ(HDG)は、トリアセテート繊維「ソアロン」が持っている環境優位性の訴求を改めて強化する。ファッション業界でも環境対応が不可欠となる中、ソアロンの価値を高めると同時に、顧客が取り組むサステイナブル対応を支える。

 ソアロンは、木材パルプを原料とする半合成繊維で、国内外でサステイナブル素材として注目されている。三菱ケミカルHDGはソアロン生地の品番ごとの環境負荷度の「可視化」を図るために「ソアグリーン プログラム」を立ち上げるなど、持続可能性の向上に力を入れてきた。

 ソアグリーン プログラムはこのほどバージョンアップされ、温室効果ガス(GHG)排出量の想定が可能になり、工程負荷や改善効果を定量的に把握することができる。今回の工程別GHG負荷の定量結果を勘案して、環境負荷度判定の採点配分見直しも行っている。

 「FSC」「ブルーサイン」「エコテックススタンダード100」などの各種認証も取得。それらが評価され、ソアロンのアパレルブランド「age3026」が大丸松坂屋百貨店のサブスクリプション型ファッションレンタルサービス「アナザーアドレス」に採用。同サービスでソアロンの特集も組まれている。

 23春夏に向けてもこうした特性を顧客に伝えるが、素材軸ではビンテージスパンシルク調織物「ソア トリュフ」や織物調コンパクトニット「エイブ」などを重点提案する。ソア トリュフはパウダリーな質感などが特徴。エイブはイージーケア性や着心地に優れている。