三陽商会「マッキントッシュ・フィロソフィー」/販路別のMDに成果/今春は前期比2桁%増

2022年05月20日 (金曜日)

 三陽商会が展開する英国調のファッションブランド「マッキントッシュ・フィロソフィー」が好調に推移している。紳士、婦人服ともに3~4月度の売上高は前年比2桁%増となった。百貨店やECなどチャネル別でMDを組み、それぞれで成果が出ている。

 前年は新型コロナウイルス禍の影響で臨時休業する店舗もあった。同社では「前年の反動で売上高が伸長したこともあるが、回復のペースが想定よりも速い」と分析。ブランドの強みである鮮やかなカラーを使ったアウターやチェック柄を配したアイテムが支持を集めている。

 百貨店では、ビジネス対応可能なセットアップや薄手の中間アウター(いずれも紳士服)がリード商品に浮上し、ECではブラウスや羽織りアイテム(いずれも婦人服)が好調。傘やベルト、バッグといった雑貨もECで売れている。

 この1年、販路によって動く商品を見定め、MDの精度を高めてきた。直営店や百貨店、ECでは色柄や素材によって売れ筋が異なり、さらにアウトレットでも「百貨店と違う消費動向がある」としている。

 22秋冬シーズンの婦人服は、イングリッシュガーデンをモチーフにした花柄やカラーリングを採用。防寒手前の中間アウターとして、キルティングジャケットやリバーシブルのダブルフェースコートを提案する。そのほかにもステンカラーコートやダッフルコート、ダウン系などのアウターを展開し「アウター類だけで前期比20%増の売り上げを目指す」と言う。

 紳士服は、堅調に推移しているセットアップの素材と柄でバリエーションを増やすほか、ジャージー素材のジャケット、中綿のライナーを搭載したスタンドカラーコートを投入する。ビジネス対応の重衣料を増やし、着心地を重視したジャケットスタイルが特徴になっている。