東洋紡せんいスクール事業部/統合シナジー発揮へ/幅広い商材展開強みに

2022年05月13日 (金曜日)

 東洋紡せんいのスクール事業部は、東洋紡STCのスクール事業と東洋紡ユニプロダクツの統合シナジー発揮を狙う。スポーツやユニフォーム分野で販売が好調な独自開発生地「スクラムテック」の学販分野への浸透を図るとともに、このほど刷新した丸編み地と経編み地の見本帳を拡販に向けたツールとして活用する。

 スクラムテックはポリエステルの高捲縮(けんしゅく)糸と弾性糸を高密度で編み立て、後加工でさらに密度を高めた丸編み地。薄さと透けにくさを兼ね備え、ストレッチ性がありハリ・コシがある。既に学販分野でもシャツ、ジャケット、パンツ、体操服などで採用が進んでおり、今後も「イチ押し商品として提案を強めていく」(川端圭二営業本部スクール事業部長)。

 同事業部は、旧東洋紡ユニプロダクツの学販シャツ製品とシャツ地、学生服向け生地、学販セーターなどを移管したスクールグループ、東洋紡STCから移管された体操服向けの生地、体操服製品、介護ウエア向けの生地と製品、学販ポロシャツなどで構成するスポーツグループ、企画生産を行うプロダクトグループ、学販以外のシャツを扱うシャツグループの4グループ体制。売り上げ規模は大まかに、スクールグループが30億円、スポーツグループ、シャツグループが各20億円。

 東洋紡STC、東洋紡ユニプロダクツのスクール事業が統合されたことによるシナジーの発揮もテーマになる。「統合によりスクール関係なら何でもそろう体制ができた」とし、その総合力を発揮することで事業拡大を狙う。「一人一人の営業スタッフが全ての商材を売れるようスキルアップさせていく」と人材教育も急ぐ。

 スクールグループでは見本帳もこのほど刷新した。売れ筋と新商品14点の丸編み地と経編み地を収録、拡販へのツールとして学販アパレルへの配布を進めている。昨年には横編み地の見本帳も数年ぶりに刷新した。色生地の集約にも役立てる。