東洋紡/リサイクル技術新開発/23年度中に発売

2022年05月02日 (月曜日)

 東洋紡はペットボトル再生原料を使用するポリエステル系合成紙「カミシャイン」シリーズのうち、タックラベルのセパレーター(ラベル台紙)用途に展開している「カミシャイン離型フィルム」のリサイクル技術を新たに開発した。4月から顧客への提案に着手しており、2023年度中の販売を目指す。

 カミシャインにはペットボトル再生原料が25%以上、使われており、独自の空洞化構造により一般的なPETフィルムに比べ約30%の軽量化を実現した。環境負荷低減に貢献する製品として15年の発売以来、食品や日用品のラベル向け合成紙として幅広く採用されてきたという。

 タックラベルは表面基材、粘着剤、セパレーターの3層で構成されており、セパレーターに異素材が混ざっているためマテリアルリサイクルが困難で、表面基材を剥がした後は廃棄・焼却されていた。

 同社は20年からセパレーター向けに独自のコーティングを施したカミシャイン離型フィルムのサンプル提供を開始。このほど、使用・回収後の同フィルムを、マテリアルリサイクルしたPET樹脂を原料に使用し従来品と同等の性能を持つ「カミシャイン」シリーズを開発した。