春季総合特集Ⅴ(5)/明石スクールユニフォームカンパニー/コロナ禍で得た変化を成長に/社長 河合 秀文 氏/無駄をなくし筋肉質な体制へ

2022年04月27日 (水曜日)

 明石スクールユニフォームカンパニー(明石SUC)の2021年12月期は、20年に決算月を変更してから実質1年間を通した初の年度となったが、売上高は284億円と過去最高を達成した。今年の新入学商戦でもモデルチェンジ(MC)校の獲得が堅調で、好スタートを切った同社。生産や物流など能力を高めながら今期も増収を目指す。

  ――ウイズコロナ時代の成長の要件は何でしょうか。

 新型コロナウイルス禍を通じて得た変化をうまく利用することが今後の成長につながっていくと思います。

 われわれとしては、新型コロナ禍で変化したことの一つが人工知能(AI)を活用した採寸です。採寸に限らず、これまで「こうでなくてはならない」と思っていたことが、そうしなくてもできてしまった例が多々あります。つまり、以前やっていたことに無駄があったということです。

 あらゆるモノの値段が高騰しており、コストを吸収していくことが難しくなっています。新しいやり方に変えることで無駄をなくし、筋肉質な体制に変化していくことが必要なのではないでしょうか。

  ――21年12月期の結果は。

 新入学時期に当たる上半期は制服のMC校も順調に獲得でき、前年比5%の増収となりました。一方、一昨年の需要の後倒しや価格改定に伴う先取り需要の反動から、下半期は例年並みの売り上げに戻りました。売上高は284億円と過去最高となり、年々少しずつ成長しているという実感に即した決算になったのではないでしょうか。

  ――スポーツや企業向けユニフォームの採用状況は。

 スポーツも売り上げを伸ばしています。企業向けユニフォームでは、新型コロナ禍で営業がなかなかできていません。それでも、介護分野でリピート購入が意外とあり、結果的に前年並みの売上高となりました。

  ――今年の入学商戦の状況はいかがですか。

 MC校の獲得数は過去最高となりました。特に性的少数者(LGBTQ)への配慮の流れから、中学校を中心にブレザーの採用が増えています。町ぐるみで制服がブレザーに変わる例も多くあります。以前は中学校のMCは少なかったのですが、今年はMCの半分が中学校でした。スカートを準備していてもスラックスが必要になるなど、生産現場は大変です。このブレザー化はしばらく続くでしょう。

 AIによる採寸システムの採用校数も昨年の倍の数となる200校に増えました。システムの精度に加え、対応力も昨年より上がってきています。岡山大学とも連携しながらデータを活用した研究を進めていきます。

 明石スクールユニフォームカンパニー(明石SUC)の2021年12月期は、20年に決算月を変更してから実質1年間を通した初の年度となったが、売上高は284億円と過去最高を達成した。今年の新入学商戦でもモデルチェンジ(MC)校の獲得が堅調で、好スタートを切った同社。生産や物流など能力を高めながら今期も増収を目指す。

  ――ウイズコロナ時代の成長の要件は何でしょうか。

 新型コロナウイルス禍を通じて得た変化をうまく利用することが今後の成長につながっていくと思います。

 われわれとしては、新型コロナ禍で変化したことの一つが人工知能(AI)を活用した採寸です。採寸に限らず、これまで「こうでなくてはならない」と思っていたことが、そうしなくてもできてしまった例が多々あります。つまり、以前やっていたことに無駄があったということです。

 あらゆるモノの値段が高騰しており、コストを吸収していくことが難しくなっています。新しいやり方に変えることで無駄をなくし、筋肉質な体制に変化していくことが必要なのではないでしょうか。

  ――21年12月期の結果は。

 新入学時期に当たる上半期は制服のMC校も順調に獲得でき、前年比5%の増収となりました。一方、一昨年の需要の後倒しや価格改定に伴う先取り需要の反動から、下半期は例年並みの売り上げに戻りました。売上高は284億円と過去最高となり、年々少しずつ成長しているという実感に即した決算になったのではないでしょうか。

  ――スポーツや企業向けユニフォームの採用状況は。

 スポーツも売り上げを伸ばしています。企業向けユニフォームでは、新型コロナ禍で営業がなかなかできていません。それでも、介護分野でリピート購入が意外とあり、結果的に前年並みの売上高となりました。

  ――今年の入学商戦の状況はいかがですか。

 MC校の獲得数は過去最高となりました。特に性的少数者(LGBTQ)への配慮の流れから、中学校を中心にブレザーの採用が増えています。町ぐるみで制服がブレザーに変わる例も多くあります。以前は中学校のMCは少なかったのですが、今年はMCの半分が中学校でした。スカートを準備していてもスラックスが必要になるなど、生産現場は大変です。このブレザー化はしばらく続くでしょう。

 AIによる採寸システムの採用校数も昨年の倍の数となる200校に増えました。システムの精度に加え、対応力も昨年より上がってきています。岡山大学とも連携しながらデータを活用した研究を進めていきます。