三菱ケミカルHD/欧州特許庁が有効と判断/バイオポリエステルペレットで

2022年04月21日 (木曜日)

 三菱ケミカルホールディングス(HD)はバイオマス原料由来のポリエステルから得られるペレット等を規定した欧州における基本特許について、複数の企業から特許無効の異議申立を受けていたが、欧州特許庁による1月18日の口頭審理を経てこの特許を有効と判断する決定が3月16日付で発出されていたことを明らかにした。

 この特許はバイオマス原料由来の高品質ポリエステルから得られるペレットや成形品等を規定した物質特許であり、バイオマス原料由来ポリエステルの製造販売に不可欠な基本特許という。

 同社グループは欧州だけでなく日本、米国、中国においても同様の発明を複数登録しており、今回の欧州特許庁の決定は同社グループが保有する特許群の国際的な有効性を改めて裏付けたものといえる。

 同社グループはこの特許以外にもバイオマス由来製品に関する特許を数多く保有しており、これら国際的な特許群を活用して事業を拡大するだけでなく、協議の上、合資した企業へのライセンス供与も積極的に行っており、環境負荷の低いバイオマス原料由来製品市場の拡大に貢献したいとしている。