ユニチカトレーディング/販売量19年度並みへ/スポーツウエア素材で

2022年04月21日 (木曜日)

 ユニチカトレーディングは2022年度に、スポーツウエア素材としてバイオナイロン11「キャストロン」や吸放湿ナイロン「ハイグラ」などを重点的に投入し10%以上の拡販を計画する。新型コロナウイルス禍前の「19年度並みの販売量にほぼ戻せる」(福田晃久サステナブル繊維営業第二部長)と見込む。

 キャストロンはヒマ(唐胡麻)の種子から抽出されるヒマシ油を原料とする植物由来のバイオマス繊維。ナイロン11はナイロン6よりも軽量で耐摩耗性、寸法安定性に優れているという。「流れは(再生繊維よりも)植物由来のエコ繊維の方にある」としており、アウトドアブランドを中心に海外からの引き合いが増加。22年度から実際の販売が始まる見通し。

 ハイグラは吸水ポリマーが芯、ナイロンが鞘の2層構造糸。自重の約35倍の吸水能力が特徴。べとつきや蒸れ感を軽減する特性が評価され、売れ行きは好調と言う。ハイグラによるウエアを着用すると、心拍数や体内温度の上昇が抑えられ「熱中症になるリスクを軽減できることを確認できた」としており、この点を改めて訴求する。

 ペットボトル再生繊維「エコフレンドリー」では、吸汗速乾「ルミエース」やUVカット・透け防止「サラクール」などをエコフレンドリー化しゴルフシャツなどの用途を掘り起こす。

 5月24~26日に「2023年秋冬 ユニチカ・機能素材展」をプラザマーム浜町(東京都中央区)で開催し、これらのプロモート素材を提案する。