菅公学生服/売上高400億円視野に/業務の効率化推進

2022年04月18日 (月曜日)

 菅公学生服は今春の入学商戦でのモデルチェンジ(MC)校の獲得が堅調に進み、2022年7月期に目標としていた売上高400億円の達成を視野に入れる。来期に向けては、デジタルの活用や、営業から生産、物流までを一気通貫でつなぐ業務センターの構築など業務改革による効率化を進める。

 新型コロナウイルスとそれに伴い外国人技能実習生が予定通りに入国できない問題が、工場の操業に影響を及ぼしている。その中でも今春のMC校の獲得は、性的少数者(LGBTQ)への配慮の流れから、中学校を中心に増やした。尾﨑茂社長は「LGBTQ対応への当社の取り組みが早く、バリエーションを示せたことが要因として大きい」と説明する。

 近年取り組みを強化する教育ソリューション事業も「当社のサービスが外せないという学校が増えてきた」(尾﨑社長)など、評価する学校が増えつつある。今後も生徒の非認知能力の育成やキャリア教育などに取り組み、学校との関係作りにつなげる。

 生産面では、近年増加しているスラックスの専用ラインを立ち上げるなど、年々変化する生産品目に対応した作り場を構築している。昨年にフランス・レクトラ製のCAM(自動裁断機)を導入したが、「さらに2台導入することも計画している」。営業から生産、物流までを一気通貫で一元的につなぐ生産性の高い業務センターの構築も推進。来年度中に生産までをつなげる見込みで、これによって内部管理コストを削減する。

 現在、岡山県倉敷市児島で新たな物流倉庫も建設中。省力化につながる設備も取り入れながら物流能力の向上を目指す。

 昨年、学生衣料卸のママダ(茨城県筑西市)の事業を譲り受けたことに加え、値上げなどの要因もあり、22年7月期は目標とする400億円の達成を見込む。