ユニチカトレーディング/新素材でコロナ後に照準/快適さなど機能性を重視

2022年04月14日 (木曜日)

 ユニチカトレーディングは23年春夏向け婦人服地の新素材として「スターフレックス―NR」と「ゼットテンVX」を投入する。新型コロナウイルス禍の収束後はお出掛け需要が一段と強まるとみて快適性などの機能を加えるほか、環境負荷の低い原料を使用した服地を訴求する。

 スターフレックス―NRはサイドバイサイド型ポリエステル「ゼットテンNR」とジアセテートをエアー混繊した3次元構造の複合素材。清涼感とゼットテンNRのランダム構造、柔らかさや伸縮性を掛け合わせた新触感が特徴だ。

 ゼットテンVXは、ゼットテンNRに特殊加工を施した芯鞘複合素材。自然な肌触りに加え、深みのある色合いを表現することができる。

 従来素材では「ジュフィーM」「ゼットテンNR」「マックローリー」の提案を強化する。

 ジュフィーMは繊維表面に施した超微細な凸凹構造により、自然な風合いと吸水拡散性に加え、紫外線の透過を抑制する機能もある。「カジュアル過ぎないため、幅広く使える」。22春夏は綿麻混合でジャケット・パンツ用途を中心に販売が伸びたという。23春夏は天然繊維の価格高騰やイージーケア需要に対応するため、ポリエステル100%で提案する。

 ゼットテンNRは、柔らかくしなやかで天然繊維に近い風合い。23春夏はニットを中心に提案する。

 マックローリーはスパン調ナイロン素材。柔らかく自然な光沢があり、「カジュアルに適している」。婦人服での取り扱いはこれまでほとんどなかったが、カジュアル化の浸透やアウトドア人気を追い風に、婦人服用途でも需要を開拓する。

 これらは21、22の両日、東京都渋谷区の「原宿OMビル」で開催する婦人服地展で提案する。23春夏の販売数量は22春夏比20%増を目指す。