明石SUC/最大の物流拠点新設/宇部TACの隣接地に

2022年04月01日 (金曜日)

 明石スクールユニフォームカンパニー(SUC)は今月、山口県宇部市に新たな物流施設を完成させる。同社の保有する物流施設の中では最大の規模で、全体の製品保有能力が約30%増加する見込み。西日本を中心とする学校別制服と全国への体育着の配送拠点として、8月から本格稼働を始める。

 同社の物流拠点、宇部テクノパークアソートセンター(TAC、宇部市)の敷地内に建設し、投資額は22億円。敷地面積は3万2850平方メートルで、土地は2011年に取得し、昨年6月から着工していた。鉄骨3階建て、1階の面積が約7千平方メートル、延べ床面積は2万1千平方メートルで、宇部TAC(延べ床面積約1万4千平方メートル)の1・5倍の広さになる。

 同社の縫製の基幹工場である宇部工場から近く、仕上げ、検査後の製品の保管のほか、アソート(仕分けや梱包〈こんぽう〉)や2次加工にも対応する。学校別制服の増加に加え、直接販売やEC販売が増える中、細やかな配送体制を構築する。河合秀文社長は「マテハン(マテリアルハンドリング=機械作業)に頼らず、頭で工夫しながら運営していく」と話す。

 宇部工場の倉庫スペースも移設。工場の空いたスペースは検査や仕上げ、裁断スペースとして活用する。裁断を新たに2ラインほど設けるほか、「海外で生産した製品の仕上げ作業も行う」(河合社長)。

 同社は今期(22年12月期)売上高で前期比2%増の290億円を計画している。今年の入学商戦では中学校を中心に過去最高の制服モデルチェンジ校を獲得する見通しで、物流施設の増築を迫られていた。新たな物流拠点が整うことで、河合社長は「売上高340億~350億円の規模になっても対応できる」と話す。

〈「仲間と着る、よろこびを。」CMに〉

 明石SUCの新CM「仲間と着る、よろこびを。」編が、西日本全域で放送されている。

 松竹グループの合同オーディションの準グランプリを受賞した前川莉珠さんが、愛知県岡崎市の光ヶ丘女子高等学校の名門合唱部と共演。合唱コンクール本番を舞台に、制服を着た前川さんが指揮者となり、「仲間と着る、よろこびを。」の想いを届ける。

 合唱曲「HEIWAの鐘」の歌詞に乗せて部員の歌声が響き、制服を通じて子供たちの未来を考える同社の力強いメッセージが込められたCMとなっている。

 同社はユーチューブ公式アカウントでCM動画、メーキングを公開している。