テイジン・オートモーティブ・テクノロジーズ/常州工場で量産開始/揺るぎない地位獲得目指す

2022年02月21日 (月曜日)

 テイジン・オートモーティブ・テクノロジーズ(TAT、米国ミシガン州)は中国第2工場として江蘇州常州市に新設したコンポジット製品の生産拠点で、このほど商業生産を開始した。この後、中国第3工場を遼寧省瀋陽市に新設する。

 TATは2015年から中国で自動車向けコンポジット製の部品とその中間材料であるGF―SMC(熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させシート状にした成形材料)を製造しており、電気自動車(EV)向けのバッテリーカバーや周辺部品、外板部品、構造材料などを中国市場に供給してきた。

 このほど商業生産を開始した常州工場や新設する瀋陽工場の周辺には、欧米や中国の有力自動車メーカーが生産拠点を構えている。

 同社は中国国内で急速に需要が拡大しているEV向けの部品をはじめとする環境配慮型自動車に不可欠な、軽量・安全でエネルギー効率や耐久性に優れるコンポジット製部品の供給体制を格段に強化することができる。

 常州工場の稼働および瀋陽工場の新設を契機に、自動車向けコンポジット市場における世界有数のリーディングカンパニーとしての揺るぎない地位の確立を目指す。

 バリューチェーン全体のCO2排出量削減に向けた技術開発やさまざまな取り組みも強化し、2030年ごろには自動車向け複合成形材料事業の売上を20億ドル規模に引き上げる。