東レ「アンドプラス」/カーシート地開発急ぐ/生地売りにも広げる

2022年01月25日 (火曜日)

 東レはペットボトル再生繊維「&+」(アンドプラス)使いのカーシートや合皮基布のスペックインを目指す。テキスタイルでの販売も好調に推移しており、2021年度(22年3月期)は50%の拡販を達成できる見通し。22年度も5割増を目指す。

 東レのファイバー・産業資材事業部門は20年度下半期から、単なる糸・わた売りではなく一歩前の工程に踏み込んだ商品開発、企画提案で新規顧客を開拓するためのプロジェクトI(イノベーション)に力を入れてきた。

 長繊維事業部はカーシートを中心とする自動車内装材に向けてトレーサビリティーや白度にこだわって開発したアンドプラスによる企画提案に取り組んできた。最近は「自動車内装材のサステイナブル化が加速度的に進んでいる」(赤江宏一長繊維事業部長)とみており、カーシートと合皮基布をターゲットとする開発を急いでいる。

 カーシート向けには染め上がり品を、合皮基布向けには生機を販売することにしており、糸売りがメインだった同事業部は生地売りに事業範囲を広げる。