特集 コットン・ルネッサンス(2)/豊島「トゥルーコットン」/徹底したトレーサブルを実現/異素材と組み合わせた商品も

2021年12月14日 (火曜日)

 豊島が提案するトルコ産のオーガニックコットン糸「トゥルーコットン」はサステイナブルとトレーサブルを両立した素材だ。SDGs(持続可能な開発目標)の流れから注目度は年々増しており販売も堅調に推移。最近では異素材と組み合わせた糸もラインアップに加え販売拡大を進めている。

 トゥルーコットンは“生産者の顔が明確に見える”をコンセプトに掲げており、独占契約を結んだトルコの大手紡績グループ・ウチャクテクスティルが万全な管理体制を構築している。綿花の生産農場から紡績までの工程を一元管理することでトレーサビリティーを実現する。

 豊島はサステイナブルな企業姿勢を示すステートメント「マイ・ウィル」を掲げ素材の開発や提供に力を入れている。その中で、サステイナビリティーを環境配慮の一面で捉えるのではなく、徹底したトレーサビリティーにまで踏み込んだ取り組みとして推進。トゥルーコットンはその方針を象徴する素材と言える。

 ラインアップも拡充しており、これまではトルコオーガニックコットン100%のみだったが、従来のコットンにレンチング社が手掛けるリヨセルと廃棄綿布を原料として再利用する「テンセルリフィブラ」や再生ポリエステルとの混紡糸を加えた。ほかにもトルコオーガニックコットン100%のムラ糸やネップ糸などの備蓄も始めた。