伊藤忠商事とクラボウ/独自のサステ商材を発信/展示会の共催で幅広く提案

2021年11月18日 (木曜日)

 伊藤忠商事とクラボウは、サステイナブル商材をテーマにした展示会「サステイナブル・テキスタイル」をポリゴン青山(東京都港区)で共同開催している。両社が独自に打ち出す生地や技術を紹介し、根拠に基づいた環境配慮の取り組みを発信する。企業や分野の枠を超えて、サステイナブルな繊維事業を推進する姿勢も示す。今日18日まで。

 伊藤忠は、独自の再生ポリエステル繊維「レニュー」の展示で、採用によって得られる環境負荷削減効果を説明している。レニューについては、ザ・ライクラ・カンパニーと展開する機能性ポリエステル「クールマックス」の品ぞろえに加え、100%繊維廃棄物のリサイクルを可能にすることも訴求する。

 ベトナム・サイテックス社が生産するサステイナブルデニムの糸・生地・製品のブランド「サイテックスデニム」の提案も強める。「世界で一番美しい」と称される同社のデニム工場が、紡績、染色、織布の設備をそろえ、原料から一貫して製品までの工程を担う体制も紹介する。

 フィンランドの森林から生まれたリヨセル繊維「クウラ」、米国のナチュラル・ファイバー・ウェルディング社が開発した、100%バイオマス由来の皮革代替素材「ミラム」なども打ち出している。

 クラボウは「次世代コットン素材」として、発熱や放湿、消臭、吸水速乾などの機能を付加した「ネイテック」の提案に力を注ぐ。

 独自に開発した開繊、反毛、紡績技術を駆使して裁断くずを紡績原料にアップサイクルする「ループラス」もアピールする。製品洗い加工時の水の使用量を削減しながら、色移りや洗濯での色落ちを起きにくくしたデニム生地「アクアティック」も紹介している。