東レ/サウジプラントからRO膜受注/累計で6.4億人に真水提供

2021年10月14日 (木曜日)

 東レはこのほどサウジアラビアのラービグ3海水淡水化プラント向けに逆浸透(RO)膜を受注した。同プラントは日産60万立方メートルの造水量を誇り、RO膜法としてはサウジアラビア最大で、世界でも上位に入る大規模プラント。来年3月から稼働する。

 アラビア湾岸諸国では人口増加を背景に旺盛なインフラ投資が行われており、特に飲料水を確保するため海水淡水化プラントの建設計画が進行している。

 近年は環境意識やコスト削減意識の高まりから、従来の蒸発法よりもエネルギー消費の少ない逆浸透膜を利用するRO海水淡水化プラントの需要が拡大しているという。

 東レの中東における10年以上にわたる実績、安定運転に必要な技術支援が高く評価され受注に至った。

 同社のこれまでの累積出荷量は、生産水量ベースで日産9140万立方メートルを超え、生活用水換算で6・4億人(世界人口の約8%)の需要を賄える規模に拡大している。