マレーシア子会社で本格生産しABS樹脂増強/東レ

2021年09月09日 (木曜日)

 東レの関連会社であるトーレ・プラスチックス〈マレーシア〉(=TPM、マレーシア・ペナン州)はこのほどABS樹脂「トヨラック」透明グレードの生産能力を増強し本格生産を開始した。年産7万5千トンの増設で同社の生産能力は年産42万5千トンとなり、日本を合わせたグローバルな生産能力は年産49万7千トンに引き上げられた。

 東レはトヨラックで、透明グレード、制電グレード、良塗装グレード、耐薬品性向上グレードといった高機能グレードをラインアップする。主力市場である中国、ASEANに加え、欧米やインドへの販路拡大に力を入れており、再度の生産能力増強を検討している。

 拡大する透明ABS樹脂の需要を確実に取り込むため、東レ千葉工場とTPMとの有機的連携を強化し、「グローバルな事業拡大を強力に推進する」としている。